第134話 そういえば②

 待てよ...、優樹のレベルっていくつだ?


 俺はそれが気になったので3サイズの項目だけ見えないようにメニュー画面を開く。


 小鳥遊優樹【回復術師】レベル52


 HP ・321


 MP・557


 力・10+92


 守り・108+103+5


 素早さ・167


 知力・268


 器用さ・32


 攻撃魔力・0


 回復魔力・854+130+50+110


 妨害魔力・0


 耐性『【全属性攻撃耐性・小】【全異常耐性・小】【魅了耐性・小】【魔封じ耐性・大】』


 EXスキル『【知力UP】【経験値UP】【回復の心得】【慈愛の少女】【装備補正・回復術師】【幸運】【元気っ娘】【回復魔法効果UP】【守り系補助魔法の心得】【回復魔法拡大・小】【回復魔法拡大・中】【回復魔法拡大・大】【聖女】』


 マイナススキル『【回復術師の呪い】【弱体術師の隷属スキル】』


 魔法『【回復魔法・小】【回復魔法・中】【回復魔法・大】【状態異常回復・小】【状態異常回復・中】【状態異常回復・大】【補助魔法・小】【補助魔法・中】【補助魔法・大】』


 装備品


【ヒーリングスタッフ】


 攻撃力+92


 回復魔力+130


『【回復魔法】の効果を高める癒しの杖。持っているだけで生命活動を促進し、ごく僅かだがHPを自動で回復する』


【回復術師の修道服】


 守り+103


 回復魔力+50


『歴代の【回復術師】が一度は身につけると言う歴史の長い修道服。身につけているだけでブレス系と攻撃魔法の威力を10%カットする』


【回復術師の指輪】


 守り+5


『歴代の【回復術師】が指にはめていたとされる小さくて綺麗なサファイアの装飾が施された指輪。指にはめているだけで状態異常回復の効果が高まる』


 彼女のステータス画面を見ていて思った事がある。


(...なんか装備品弱くないか?)


 ここよりも先にある町の装備品とか言ってた割には弱い気がするのだ。


 最初はチートだと思っていた彼女の装備品がなんとなく物足りない性能だと思い始めるようになってきた。


「優樹、お前この装備品ちょっと性能が低くないか?」


「いや、そんな事ないと思うけど...、確かに最近手に入る和希が合成した装備品って性能高いよね」


 確かに合成でできた装備品は店売りの物と比べてもランクが高い物が多い気がする。


「じゃあ優樹のも合成してやるよ」


 と俺が提案したのだが...。


「いや、まだ良い」


 そう断られてしまった。


「どうしてだ?」


「最近倒した魔物の素材で作り直すつもりでしょ? ドラゴンゾンビとかアンデットの素材で作られた【回復術師】の装備品ってイメージ的に...」


「ああ...そう言う事か」


「100歩譲って幻影龍の素材を使ったとしても、黒い修道服になるでしょ? それもちょっとこの服を作って貰った人たちに悪い気がして...」


「まあ、つまり祝福されているような装備品で身を包みたいと言うことか」


「そう言う事。【回復術師】が邪悪な装備を身につけるとステータスが下がるって大司教様から聞いたしね」


「大司教様?」


「うん! 和希が追われた後に私の部屋に大司教様がきてそう言っていたんだよ」


「ふ〜ん、そんな奴もいるんだな」


 聖職者って言うと碌な印象がないな。


 まあ、だいたいあのクソ神父のせいだが。


 大司教って奴はまだまともなのか? ...あまり期待しないでおこう。


 俺はこの国の人物達にはあまり期待していない。


 優樹の話を聞いて人柄は良さそうな人だと判断はできたが、それでも【弱体術師】である俺を前にしたらあの神父見たいに豹変するだろう。


 そう思っていた方が賢明だ。


 俺はため息を吐きながらも祝福された装備品が売っていないか一応馬宿にある装備品コーナーも見ておくのでした。

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