第72話 【合成マスター】②

 俺は【回復薬】を3つ作り新たな回復薬を作る。


「【回復薬】3つで【回復薬・大】が作れたな」


【回復薬・大】


『基本的な回復薬の成分を3分に濃縮した物。HPが960程度回復する』


 完全に回復しすぎだな。


 今の俺たちには【回復薬】でも充分なのにこんな強力なアイテムまで作れてしまった。


 と言うかこれ買い取って貰えるのか不安である。


(過剰すぎる回復ってダメージにもなりえるんだよな確か)


 肉体細胞が過剰に回復すると、細胞が増えすぎて内部破裂を起こすと聞いたことがある。


(という事はむしろ攻撃アイテムじゃないか? これ)


 勿論HPが高い物に使えば問題はないだろうが、俺たちのレベルでこれを使うのはリスクが高すぎる。


「一旦保留だな。次は【痺れ薬】だ』


【痺れ草】は感電状態を引き起こす【痺れ草・特】を2つ合成した物である。


 俺はそれを3つ合成した。


(どうだ?)


 結果は...。


『痺れ薬が合成中に突然変異しました。よって合成先が【麻痺薬】となります』


 突然変異、そんなのもあるのか。


 できた薬を見て俺は効能を見る。


【麻痺薬】


『痺れ薬の上位版【麻痺】を引き起こす薬』


 と書いていた。


「麻痺? 感電とは違うのか?」


 試してみよう。


【幻惑の杖+4】と【麻痺薬】を武器合成してみた。


 すると...。


【幻惑の麻痺杖+4】となった。


【幻惑の麻痺杖+4】


 力+100


 妨害魔力+145


『幻影を見せると言われているウルフミラージュの素材で作られた杖を+4に強化した物。相手に【幻惑】を付与する効果を持ち確率で【麻痺】を超抵確率で【魔封じ】と【感電】状態にする』


『魔法【麻痺付与】を取得しました』


「よしっ! 【麻痺付与】ゲット!」


 しかしここで一つ疑問が生まれてしまった。


「待てよ...【感電】と【麻痺】の差ってなんだ?」


 そう思った俺は優男の状態異常について記されている本がないか探してみるのでした。

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