第36話 叛逆の意思
【憎悪の杖】
攻撃力+200
妨害魔力+400
『感電付与』
『束縛付与』
『破壊されるのは自分の体。使えば使うほど自分をのHPを減らす【狂化状態・小〜極大】のいずれかとなり感情によって効果が左右される』
(なんだこの杖は...)
今の俺の手には自分の所有していない杖が握られている...。
怯えたような...それでいて怒っているようにも見える表情のドクロが先端に飾られている趣味の悪い杖だ...。
そう思っているとステータス画面が表示された。
高坂和希【弱体術師】レベル18『狂化状態・大』
HP ・100
MP・272(自動回復)
力・37+200+50
守り・36+10
素早さ・63
知力・79
器用さ・34
攻撃魔力・0
回復魔力・0
妨害魔力・440+400+80
耐性『【精神系無効】【電撃耐性・小】』
EXスキル『【魔物テイム】【薬草目利き】【毒草目利き】【アイテム合成】【薬草合成短縮】【武器合成】【武器鑑定】【装備補正・弱体術師】【叛逆の意思】【弱者の怒り】【怒りの魔力暴走】【憎悪の杖】【慈愛の弱体術師】【弱体化範囲増強・小】』
魔法『【攻撃弱体化】【攻撃弱体化・中】【防御弱体化】【防御弱体化・中】【速度弱体化】【速度弱体化・中】【知力弱体化】【知力弱体化・中】【毒付与】【猛毒付与】【堕落付与】【鈍化付与】』
装備品
武器【憎悪の杖】
防具【薄い革鎧】
突然立ち上がった俺に余裕そうな笑みを浮かべる【勇者】佐藤。
「おっ? なんだ? 第二回戦ってか?」
剣を抜き放ち俺に向けてくる。
「この国の全てがお前の敗北を望んでいるんだからなぁ...。まあせいぜい泥臭く足掻いてくれや」
ニヤニヤと笑う奴に俺は魔法を唱える。
「【
「性懲りも無く【弱体化】かよ! そんなもん俺にはもう効かねぇ!!!」
俺は一度の詠唱で全ての【弱体化】を奴につけた。
その結果奴の動きがかなりスローになっている。
奴は気がついていないようだが、俺の妨害魔力が奴の防具の耐性を大きく超えてしまったようだ。
新しく覚えた【鈍化付与】と強化された【速度弱体化・中】により早すぎて追えなかった奴の動きが凄く良く見える。
先ほどまでと違い全く俺に攻撃が当たらなくなっているので首を傾げる佐藤。
「な...何で当たらないんだ!?」
「くそっ! これでもくらえ! 【
不利を悟ったのか石川の奴がよこから口出ししてくる。
「黙れ、【知力弱体化・中】【堕落付与】」
石川にはこれで充分だろう。
奴自慢の魔法も今の俺には少し熱い程度だ。
「なっ!? 【炎の矢】を受けて無傷だと!?」
そう、奴の知力を下げて魔法の威力を下げたのだ。
だからこのくらいのダメージで済んでいる。
「クソが!」
佐藤の奴が俺に何度も切り掛かってくるのがウザすぎて思わず1発殴った。
「グハァ!?」
たった1発当てただけなのに奴の動きが止まる。
「てめぇ...! 何しやがった!?」
相当なダメージを受けていることもひしゃげた鎧を見て分かるのだが、奴はどうやら【憎悪の杖】の効果により【束縛】と【感電】の状態異常になっているようだ。
いい気味だ。
このまま撲殺してやろうか...。
そう思っていると、優樹の奴が俺の前に立ち塞がってきた。
「佐藤は殺させない!」
「優樹...」
佐藤の操り人形と化した幼馴染の姿に自然と涙が溢れてくる俺なのでした。
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