社会人サークルで体育館を利用することが稀にあるのだが、その天井をよくよく見るとなんとも不思議である。何せ屋根を支えている鉄骨が丸見えになっているのだ。まあ球技をやるとか二階席から観戦するとかいうことを考えれば、天井をわざわざ低くすることもないだろう。

 しかし体育館に限らず最近の建物、特にお洒落な雰囲気を醸し出しているカフェ等では壁や梁が打ちっ放しのまま剥き出しの事例が多いように感じる。施工費用をケチったのか、或いは元々そういうコンセプトのデザインなのか。ともあれそこに何某かの趣を感じられることは確かだ。しかし何を以て趣と感じたのか。鉄骨とコンクリートの無骨さの中に垣間見える照明やパイプの現代的な柔らかさというギャップ。このギャップに通じるものがある。和漢混淆文である。固い漢語と柔らかな和語の語感的差異、その繰り返しの中に生まれるリズム。今日の建築にも和の心は受け継がれている、のかもしれない。

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