面白きこともなき世を面白く

 などと言っている人は大概面白くないのがこの世の常である。意識高い系の若人あるいは彼らを支援したい系御紳士がSNSのプロフィールにてこの句を宣い、その割にメインの投稿は三行詩ばかりというのが理由だろう。それにしても、辞世の句でつまらぬ人を大量に生み出してしまうとは、高杉晋作も大概罪深い男である。

 とはいえ、かく言う私が殊に面白いかと言われるとそれもまた違う。これまで十片のエッセイを書いては投稿してきた。しかしながら日常のものをいつもと違う角度から眺めているだけでどれもつまらぬものばかりだ。やっているのは過去の偉人たちと同じというのに、どこで名作か凡作かが分かれてしまうのだろう。枕草子、徒然草、方丈記という日本三大随筆を書いた偉人たちは皆、精緻な目で身の回りを見つめ、縦横無尽な連想によってあれほどの内容を書き連ねたらしい。そう考えるとまだまだ私にも伸び代がある……随分とおこがましいが。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る