第8話 部長が僕の情緒を蹂躙しました

「挨拶が無理なら掃除当番とか日直は? 会話する機会あるでしょう」

「掃除当番!」


 そこで部長がいきなり大声を出して胸を張った。


「それなら会話したぞ」

「どんな」


 期待できない流れながら訊ねる。


「『ホウキ』と言われて『はい』と渡したら『ありがとう』とお礼された」

「それで?」


 それだけで終わりそうだなと思っていると、


「嬉しかった」


 なんて最高に幸せそうな顔で笑って、僕の情緒を蹂躙し尽くす部長。


 でも好きだぁぁぁっ!!

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