第6話 新たな登場者


その様子に


「…え?」


柚月は目を白黒させた。


「柚月、本当に知らないの?」

「まさか……知らないでここを受験したヤツがいるとは……な、なあ?」

「おい…嘘だろ……?」



彼らの反応を見る限り、不思議に思っているのは自分だけだったようで。



「ちょっとそれ、どうゆうこ…」



柚月が言いかけた時、さらに周囲にざわめきが起こった。




みんなの見ている先に視線を移すとーー


窓際に座っていた連中が、立ち上がって新たな登場者に頭を下げている。



「なに…あの人た…ち……?」



指をさそうとして、その指を慌てて紗織に掴まれた。


「ばっ、ばか! なにしてるのよっ?!」

「なにやってんだっ、見られたら大変だぞっ!」

「おい、目立つことすんなよっ!」



ーーそんなオーバーな……



だけれど、周りにいる生徒たちも皆彼らに注目をしていて。



ーーそんなに注目を集めるほどの連中なのか?


わたしは知らないけれど。もしかして、この学園の天才集団だったりして。

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