第2話 ゲームセンター
夏に、心拍数が夏になったリストー。
夜に光るものを探そう。この夏。
夏は光っているから。
この夏は夜光狩り。
夜の光を追いかけよう。
街は幾重にも光っていた。
光に誘われるまま、
久しぶりにゲームセンターに入ってみる。
自分が弾かれるような
空気が流れていると思ったが、
そこはうるさく、
ほどよく自分を放っておいてくれた。
でも自分を弾きもしない、
そんな空気が流れていた。
UFOキャッチャーの景品を見ていたら
幾分気持ちが明るくなってきた。
ぬいぐるみ、ハンディ扇風機。
いいな。なんか、、
音ゲーコーナーでやったことのない
音ゲーにコインを入れる。
知ってる曲に合わせてボタンを押しているうち楽しくなってきた。
ベンチがあった。
光って見えた。
スマホのメモを起動して
「夏に心拍数が夏になったことリスト」を書き出す。
「ゲーセンのベンチ」
音ゲーを終わらせ、そのベンチに座った。
客はまばらだった。
一組のにぎやかなカップルが通り過ぎる。
男性の方はいかにもチャラチャラした感じだった。
UFOキャッチャーでぬいぐるみをとっている。
いいな。なんか。
自販機でジュースを買い、またベンチで
人を眺める。
ほどなくしてさっきのカップルから歓声があがる。
ぬいぐるみが取れたみたいだ。
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