ダンゴムシ

「ママー!ダンゴムシがみずのなかにおちた〜!かわいそう!」


 庭で泥遊びをしていて、作った池にダンゴムシが落ちたらしい。


「あー、大丈夫だよ。ダンゴムシはエビやカニの仲間で甲殻類。ちょっと水に落ちても生きてる」


「ムリだよぅ!」


 半泣きのボク……優しいなぁと池をしばらく見る。


「ほら。ダンゴムシ登ってきたよ?」


 かっこよく水の中からダンゴムシが生還してきた!泥の壁を登っている。


 じっと見ていたボク。いきなり水入りバケツで………。


 ジャアアアアア!バシャーン!


「え!?ダンゴムシ落ちたーっ!?なんで水かけた!?」


 ダンゴムシせっかく登ってきたのに水の中へ落とされる。


「さっきの優しさどこいった?」


 パパ、爆笑。やりたい気持ちがわかる!とか言ってる。だよね?とボクもニヤリ。


 わからない……男心がわからない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る