S17 ハグハグアイランド 3月18日

――フィオレンテ 紅葉酒場――


アリシア「世の領主共が酒場で寝泊まりしてる理由がわかったわ。単純に俺らの居住区作るのがめんどいんだわ」


アトリ「治安が良ければ気にならないんだけどねっ☆」

ヴィオ「宿が儲かっていいじゃない」

ソメイユ「最低限の物ができるとめんどいから後回し~ってなっちゃうよね~」


アリシア「一応物見遊山程度は来てるみたいだし、通商路としての価値は出てきてるんじゃねえかなとは思う」


アトリ「ホント……お金集めるの大変だったからね……」

ナナ「でもでも折角だし、目指せお城!」

独羽「お城立てるほどそもそも素材あるの……?」


呉羽「おい!一歌ちゃんが起きたぞ!スターくんも呼んできてくれ」


アリシア「やっと事情聴取ができるな」

アトリ「話を聞くなら色々用意した方がいいかな?針とか」

旗風「なんだと思ってるの……?」


――フィオレンテ 個室――


一歌「あっはいなんか長いこと迷惑かけてみたいで、はい。なんか申し訳ないです」

スターライトVSTAR「あー……、その。一歌、ある程度の事情は話したから。で、ここがカンターレってギルドに世話になってる。あの人が一応一番上のアリシアさんだ」

一歌「ほえ?あー、アリシアさんありがとうございます。僕もリアルの方でだいぶメンタル弱ってたみたいで、不登校になってたっぽくて」


アトリ「……大人しくお話してくれそうでよかった☆」


▶アトリは針とロウソクと綿をしまいます


ナズナ「……綿?」

呉羽「気にしちゃだめ」


ソメイユ「ホントに大丈夫~?まだ不調なとことかない~?」

アリシア「それはまあいいんだけどさ。その蛇艸?とかいうのになんでハマったの?」


一歌「えとえと、あのあっ……その、周りが面白いって言うから見始めて。手っ取り早く強くなりたいんです。僕もそうなんですが、ハグラーの人ってリアルちょっと絶望で。だからその為の手段を教えてくれる優しい人って感じです」

一歌「自分プロセカも26くらいしか出来ない雑魚メンタルのよわプレイヤーなんですが、蛇艸さんの配信見たら27くらいならできるようになったんですよ」

一歌「やっぱこういう人が政治とかやってくんないかなとか思ってて、僕みたいな底辺で頭悪いアホでも導いてくれる?みたいな」


ソメイユ「まさに宗教って感じだね~」

アトリ「うーん、迷惑だね」

アリシア「うわ、単純に関わり合いになりたくねえタイプだ……」

スターライトVSTAR「こういうやつなんですよ……」


アリシア「じゃあ今その蛇艸ってのは何やってんの?」


一歌「あっ今ちょっと見ますね。ウィジェットに登録してるんですぐ見れるんで……」

一歌「えーっと、最近アルカディア王国の近くにハグハグアイランドっていうのを作ったみたいです。なんか、夢の砂ってのを使って最高ハッピーワクワクアイランドで誰でも不労所得!? らしいです」


アトリ「頭の悪そうな単語が出てきた」

ヴィオ「ハグハグなのかワクワクなのかどっちよ」


一歌「いいですよねえ不労所得。僕、力もなくて頭もないんで絶対工場とかになりそうなんで不労所得とかもらえるものはもらっとけ!って感じですよね」


ソメイユ「うーん……まぁ不労所得はたしかにいいけどもね~……」

アリシア「あー……。まあそいつのことは一旦忘れてもろて。今俺ら街作ってて人手が欲しいのよ。単純な労働所得だけどお母さんびっくりするくらいには稼がせてやるから。それ貯金してつみたてNISAでもしたら少しは生活楽になるよ」


一歌「うっす!一生ついてきやす!!」

スターライトVSTAR「単純だなあ……。一歌共々、今後もよろしくお願いします……」


ソメイユ「わ~素直。だからこそ染まりやすいのかな~?これからも気をつけてあげてね~」

アトリ「……まあ、働きがアレだったら他のお仕事も紹介してあげるよ☆」

ヴィオ「アリシアの鉄砲玉が完成したのだわ」

呉羽「立場的には私とか独羽が鉄砲玉なんだけどね」


独羽「行商の人が来てるよー。なんか見てほしいのがあるんだってアリシアさん」


アリシア「ういー。護衛も兼ねてアトリとかも来てくれ」


アトリ「いぇい☆おまかせ~」

ナナ「行かないの?ハッピーワクワク……」

旗風「行って得が……」


――フィオレンテ 門――


行商人「やーアリシアさん。今日はね、アルカディアの方からいいもの仕入れてきたんですよ」


アリシア「お前の持ってくるものまともなのがなかった試しがないんだが……?」


▶アトリ 嘘発見器


行商人「いやいやそんな。今回はこれ!賢石って言うらしいんですよ~」


アリシア「賢石……?聞いたことねえな」

アトリ「腎結石なら聞いたことが……うっ、お腹が……」


行商人「これがですねえ、なんとぉー!なんでも夢を叶えてくれるそうで」


アリシア「胡散臭え……」

ヴィオ「きっと10万人の命を犠牲にした石でしょ」

ナナ「フィオレンテをでっかいお城に!」

ナズナ「諦めてなかったんだ……」


行商人「これを砕いて粉末状にすることで効果を発揮するんですよ。だからこのままだと効果はないんですよね」


ナナ「うん?なんかどっかで聞いたような」

ヴィオ「夢を見そうな使い方なのだわ」

アトリ「紙を巻いて吸うタイプ?炙り?」


行商人「いえ、お願いごとを振りかけながら使うみたいですよ。最近流行りのチート!もできるそうで」


アトリ「誰かで試す……には量が足りないかな?」


アリシア「まあいいや。それ手に入れたら全部俺に渡してくれ」


行商人「はいまいどあり。今後もご贔屓に」


――行商人は帰っていきました


アリシア「……ヨシ。お前ら、今すぐログアウトしてこの賢石ってのを調べてきてくれ。こんなん絶対元ネタあるわ。鉱石病も神樹もそうだっただろ」


ヴィオ「あー面倒なのだわ……これも抹茶のやつが余計なこと教えてくれたから……」

ソメイユ「また厄ネタなのは確かだろうね~……」

アトリ「思いつくのは賢者の石とかだけど……違うのかな」

旗風「そんなわかりやすいものだったらいいけどなあ」

アトリ「うーん、ポイントとしては石を粉末にして願いを叶えるってトコなのかな……そういうのだとミラクルパウダーとか隕石のとかいかにも詐欺なのを見たことあるけど……」


▶ヴィオ ネットサーフィン

 成功

▶ネットを見たところ、賢石はドリームランドを中心に幅広く普及しているようですね。ただ、メインストリームの中高生で元がどういうものか知っている人はいないようです


▶ソメイユ アングラ

 成功

▶鉱石病を見るに、どうせアニメか漫画かゲームのやつだろと察しているブログを書いている人はいますね。ただ、最後にはわかりませんでした!いかがでしたか? で締められています


▶アトリ ネットサーフィン

 成功

▶訳知り顔の10年はやってそうなツイッタラーの中身おじさんっぽい人が、賢石実在するってマジ!?あれはやめとけ…… と書いていますね


▶ナナ 本知識

 成功

▶これであなたも大金持ち!?アイリスオンラインⅢ徹底攻略本! という名前の本の読書メーターに、賢石があるのは往年のオタクオーラがありますよね と感想が書かれているのを見つけます


▶ソメイユ ゲーム

 成功

▶アイリスオンラインⅢ有志攻略サイトにも賢石の情報が書かれていますが、若い子が無邪気に手を出そうとしている中、おじさんと思われる年代の人が必死に止めるレスバが繰り広げられていますね。鉱石病にも同じようなレスバ枝が大量にあるのを目撃されます


▶ヴィオ アニメ

 成功

▶必死に止めるおじさんと思われるオタクの酉をチェックしたところ、

「若い子が知らないのはアニメ化が出来なかったからなんだよなあ……」

と書いてるのを目撃します


▶ナナ 世間話

 成功

▶枝に書き込んでみたところ、概念空間で調べてみるといいよ とだけ返信が来ます


アトリ「賢石……概念空間……終わりのクロニクルの方か!」

スターライトVSTAR「方ってどういうことっすか?」

呉羽「境界線上のホライゾンはアニメ化してるから……」

アリシア「分厚いってくらいしか知識がねえわ」

ソメイユ「名前は聞いたことあるね~」


ヴィオ「なにこの分厚い本……」

アトリ「アレこそは現代に残るレンガ職人の技が詰まった代物……」


旗風「結局これどういうやつ?」


▶賢石は概念を封じた結晶のことで、砕くことで概念空間を使用しないで概念を適用させることができるもの。燃料などにも使えて便利なようですね

▶概念空間は、特定の概念を使用して空間を形成することでその概念を適用して異世界を作成することができるようです。


アトリ「粉末にするあたりとか多分夢砂のことだろうな、いやー懐かしい懐かしい。私も学生時代は置き場に困ったもんだ…………って知り合いのおねーちゃんが言ってたかな☆」


アリシア「アッハイ」

旗風「普通にオリジンクリスタルも砕いて使うからだと思うな……」

ナナ「つまり……本当にただで願いが叶う?」

アトリ「そのまま都合良く移植されてるとは思わないけど……」


呉羽「オリジンクリスタルは元ネタがないとどうしようもないけど、賢石を触媒にすることで実質なんでも願いを叶えれるようにしたってことか」

旗風「魔法のランプで願い事を増やしてくれーに近い卑しさがあるね……」

ソメイユ「厄ネタを使う方も使う方だけど、実装?するほうもするほうだよね~……」


アトリ「一番の疑問点はそれをどうやって製造しているか、だよね☆」

ヴィオ「アルカディアの方って言ってたわよね、なんとかアイランドも近くにあるんでしょ? 思い切って行ってみる?」


アリシア「Wiki見てるけど……自弦振動はなんかやらかすと自壊するっぽいな。入るのもなんかそれで変換かけるっぽいし、やめたほうが無難だな」

旗風「なら、入らなければ無害かな?遠目から様子伺ってみよっか。一歌ちゃんも現状見たら吹っ切れるでしょ」


――アガーテの薔薇冠 西――


▶馬車を使って、アルカディア王国方面に進む途中「止まれ!」という声がします。呼び止めた、背丈も小さく、ピンク髪の幼女側に寄った少女はキッとして、こちらを睨んできますね


ナナ「わくわく」


???「止まれ!これより先はアルカディア王国です!イースト側から来るというのであれば、名と目的を名乗りなさい!」


アリシア「ああ、王国の騎士様だな。俺らはギルドカンターレの商人だよ。この先に新しく街が増えたと聞いてな。商売販路を伸ばそうと思って」


???「街!?街なんてものはアルカディア王国にしかありません!恒星騎士の名にかけて、ここから先は通しません!ティアル、参ります!」


アリシア「はぁ!?いやだって、見えてんじゃん!?ほら、あそこに!」

アトリ「じゃああそこに見えてるのは遺跡かな?」


▶君たちもアリシアが指さした方角を指さしますが、確かに街がありますね。無駄にライトが見えることから、ハグハグアイランドなのだと思われます


ティアル「ありません!毎日巡回していますが、そのようなものがある日突然建つわけがありません!」


旗風「うーーん……?よくわかんないから、ちょっと大人しくしてもらってこのティアルちゃん?って子と一緒に遠目で見たらいいんじゃないかな?監視って名目になると思うし」

ソメイユ「お固いね~」

ヴィオ「気持ち悪いから街として認識したくないとかじゃないの」

旗風「わからなくもないけど……、それならあんな強情ではないと思うな」


ティアル「油断を誘っても無駄です!」


アトリ「まあ、街はともかく通行も禁止なの?なんで?」


ティアル「現在、アルカディア王国とイーストは戦争状態にあります!スパイは疑わしきは罰せろ、です!」


アリシア「いやいや、戦争準備とかはしてなかっただろう」

ヴィオ 「抹茶のせいなのだわ!!」

アトリ「とりあえず落ち着いてお話するってのは……無理?」


▶王国の方から兵士がティアルの方にダッシュで向かってきます。一目散にやってきて、ティアルの脇を固めるように立ち塞がります


兵士「恒星騎士様がならず者に襲われているぞ!!!!!」

兵士2「ティアル様ファンクラブ会員として、命に代えてもお守りする!!!」


アリシア「いやもう無理だな……」

アトリ「どする?戻る?」

アリシア「ここで引いたらそれこそスパイだぞ。死なない程度にボコして、旗風さんの言うように監視名目でついてきてもらうしかないわ」


アトリ「その意気やヨシ!正義の魔法少女アトリ・ペパーミント見☆参!話を聞かない悪い子達は『メッ』しちゃうぞ☆」


▶戦闘前行動 アトリ 魔法少女フィールド展開☆(ツインサキガスキ、サンカイメヒメカ、ロンガンブラビ、ヴァージニアス、ガーデンパズルミント、ヒノマート、ヒーリング、チザン茶、マーレライ、クロースト、聖なる光、特攻魔法、ジャンヌ、癒しの風、コイノーニア)

▶戦闘前行動 ヴィオ 猛炎 ヴェルフェン スルーパス 広き心 フリンティ エーテル飲み薬 セイヴァリー 応急薬 薬の知識 羊羹 早食い

▶戦闘前行動 ナナ きた!盾きた!メイン盾きた! 心の中の王子様 コットンガード ファーコート 水波能売命の護符 京極丸 海赤雨三将

▶戦闘前行動 ソメイユ 蒼星 雪華綺晶 ディストラ 水籠笑彌 夜泉濡 ホープファインド 旦明 ブィストロター


▶ティアル 旋風斬(自分起点15mの敵全てに物理)

[桜華爛漫(付属。物理D+270)、百花爛漫(付属。追加行動発生権利)]

[水色感情:桜花爛漫]

▶全員 回避

 成功[アトリ:人間振り直し]

[辺縁由縁(追加行動。自分の魔法D+900)]

[炯炯][乱入禁止][朱鷺子]

[時計バグ]

[ナビカスワイヤードメイル:サモン兎[アーマードサモン]]


ティアル「いきますっ!詳しい事情は牢で聞かせてもらいます!」


アトリ「危ないっ☆」

ヴィオ「危ないっ☆」

ソメイユ「いきなり派手に来るね~」


アトリ「天を裂き大地を砕く、正義の炎をこの手にっ☆かもーん、《紅蓮の破壊杖(マジカルディザスター)》!」


▶魔法少女ベースに血肉を巻き付けて眼球を貼り付けたような、おぞましい杖を呼び出します


アリシア「えっきっしょなにそれ」

ナズナ「うわぁ……」


▶ヴィオ 高い牛乳 空振

通常攻撃[三点バースト、悠久の幻影、弓音x8、瀬音x24、静寂x24]

 成功 計988ダメージ

[エルフラワー:ポーション]

[兵士の喝采(ティアルがダメージを受けた時、それを代用生命に-変換して保存する)]

[ティアルファンクラブプライド(割り込み。敵1人にティアルの代用生命値をコピーする)]ナナ


▶兵士1 ティアル様応援バリバリブラスバンド(ティアルの代用生命+200)

[ティアルファンクラブプライド(割り込み。敵1人にティアルの代用生命値をコピーする)]


▶ソメイユ ビット インコム モビルビット メガアンフォームド

妨害結界[フレシアの落とし穴]

[フェリセットライフル]

▶ソメイユ 罠知識

 成功

[ホープファインド:妨害結界[フレシアの落とし穴]]

[クラエスアリアンナ:ストレルカクック:クレセントムーン:ストラグス]

 計656ダメージ[追撃]202ダメージ

 計644ダメージ

[ウィッチレイバー]

[ウィッチクリエイション:アルケインパルス]

[アドマイヤブライド]

[メガオク]

[掘削準備]

[ミエルウィモリ]計582ダメージ

[ミエルビブリオ:イグニッション、タービュランス]

 計646ダメージ

 計550ダメージ

[夜泉濡:メガフール:アイスボール]計734ダメージ

[水籠笑彌:メガハギト]

[兵士の喝采(ティアルがダメージを受けた時、それを代用生命に-変換して保存する)]

[ティアルファンクラブプライド(割り込み。敵1人にティアルの代用生命値をコピーする)]


▶兵士2 アタック

 10ダメージ

[フレシアの落とし穴]


▶アトリ 

ミスティリオン[ホーリーライト[ヘヴィストライク]]

通常攻撃[貫通、夜桜[銀二刃]]

 601ダメージ

 成功 283ダメージ

[ウィンド[真月、ヘヴィストライク]]]580ダメージ

[ツインサキガスキ:セイント[真月、ヘヴィストライク]]585ダメージ

[紅き月の巫女:ファイア[真月、ヘヴィストライク]]587ダメージ

[ツインサキガスキ:アイス[真月、ヘヴィストライク]]661ダメージ

[星を継ぐもの:サンクチュアリ[柳浪、落椿、絵姿、狂美人]]

 1148回復


ヴィオ「ソメイユ! 助かったのだわ!」

ソメイユ「この前はわたしさん全然動けなかったから~、今回はたくさん動いちゃうよ~。ソメイユさんびゅんびゅんだ~」

アトリ「悪い子ちゃん達にふさわしい術が決まったぞっ☆《SOUL》《PAINHUL》《TORTURE》!魂を焼き切れっ☆マジカルスクリーム!」


ティアル「く、くぅぅ……」

兵士「恒星騎士様っ……!」


アトリ「正義は~~~~~勝つっ☆」


ティアル「こ、これでも私もアルカディア王国の誇りある騎士……ここは王国の伝統に従って……」

ティアル「くっ…殺せ!」


ソメイユ「お~、くっころだ~」

アリシア「やんないやんない。俺ら本当に街見に行きたいだけなんだよ。その、ティアルちゃん、だっけ?一応ついてきてくれると助かるわ」

旗風「そちらの兵士さんもついてきてもらえますか?」


兵士「はぁ……」


ヴィオ「あれって伝統なの?」

アトリ「本場のくっ殺が見れるなんてらっきー☆」

ナナ「一緒に遊んだからこれで友達だね~」


――ハグハグアイランド 入り口――


▶誰が見ても怪しい日本もどきのようなピンクのネオンライトが光り輝く、今時こんなのないよって感じるレベルの風俗街があります。一応門もありますが、結界のようなものが貼っており門番はいないようですね


アトリ「おー……いかにも過ぎていかにもだねっ☆」

ソメイユ 「コッテコテだね~」

ヴィオ「これは……街認定したくないのだわ」

独羽「見えるかどうかは別物だから……」


アリシア「欲望に塗れてんな……。結界に入ると良くなさそうだし、これで退散するぞ」

旗風「ほら、街がありますよね?ティアルさん」


ティアル「いえ……、リアクションから見て街があるんだろうなとは思うんですが……私にはただの草原に見えます。本当にここに街があるんですか?」

兵士「私も同意見です。これはユーザーと呼ばれる人材のみに視認できる街……蜃気楼なのではないのでしょうか?」


ヴィオ「……NPCには見えてないのだわ?」

アリシア「オリジンクリスタルの時と同じだな……。鉱石病で死人がNPCに認識されてないのと同じだ」

呉羽「オリジンクリスタル由来のものってのはよくわかったね……」

旗風「ただ、まっちゃくんによるとあれは復活処理がない設定を輸入したからだけど……」


ティアル「こちらでも王国ギルドにいるユーザーに調査を依頼してみます。今はピリピリしていますが、戦争が終われば王国にも来てください」


アトリ「……この世界の外の存在だからこの世界の存在には認識できないということか。外から来た我々だけが見える共通の幻覚……仕組みが気になるところだな。集合的無意識か……?」

アリシア「概念空間の生成条件に死が入っている……?わかんねえな」


ヴィオ「ということは、この街の住人は全員ユーザーなのよね。タテワキさんもいない……?」

ソメイユ「ある意味で死者の街か~。怖いね~……」


アトリ「……って知り合いのおねーちゃんなら言いそうだなって思いました☆」

アリシア「いやもう取り繕うの無理だろ……」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る