第24話 おにぃさんなしでは生きていけない その4
数時間後、ミリカちゃんの意識が戻った。
「ふぇ?」
地面に伏せながら俺が「燃える、燃えるぞ、うおおおお」と、叫びながら頭を抱えている姿に、何もないのに何が燃えてるんだろう。おにぃさんにしか見えない何かが燃えてるのかなぁと、さらに、エスカーナがビッチギャルになっている姿にえっ、えっ? とおろおろしながら、どうなってるんだろうと、ミリカちゃんの頭がクエスチョンマークになっていた。またまたエスカーナが豊満な胸をチラッ、チラッと俺に見せつけているのに気づいたミリカちゃんは自分の小ぶりな胸をみて、「はうっ」と言ってナニやら落ち込んでいるようだった。
それから行為後の匂いなどを気にして、ミリカちゃんは今、シャワーを浴びている。ミリカちゃんの準備が出来次第、俺たちはアルフィの村に向かう事にした。まずは宿屋のばばぁに会って、チェックアウトをしなければならないな。
そういえば、宿屋のばばぁを見ていないな。とうとうくたばったのか。
「おい、エスカーナ、宿屋のばばあがいないんだか、知らないか」
エスカーナは相変わらずスマゲーをしている。胸の谷間を見せつけながらその問いにこう答えた。
「女将さんは、故郷の国に帰られたそうですよ、見届け人としての義務があるそうで、かなりショックをうけておられましたよ」
「え? どう言う事だ?」
「うーん、わたしもよく知らないので、詳しくは話せませんが、女将さんから聞いた話によると王家に伝わる古い風習があるそうです。継承権を持った女性は成人するとバトルという決闘の儀式に参加しなければならない義務があるそうです。平民から貴族まで王族の血を受け継いだ者の中で優秀な者が継承権を得るそうです。相手にバトルで負けると、その人の妻になって子種をもうけてその男の子供を孕むか、できなければ自害するかの二択で、バトルに勝った場合、その男性のぺ◯スをちょん切ってトロフィーがわりにするらしいですよ。その数が多いほど次の女王に選ばれるそうです。妻となってからも、継承権はそのままで夫がかわりに男達と熱いバトルを繰り広げるそうです。またネトラルというルールもあって、その夫となった者を倒せば、そのトロフィーの数を引き継ぐ事ができるそうです。その負けた夫の人はちょん切られて、種なしになりますから、もし子を一人でも宿してなかったら、その妻となった女性が心中を図るそうです。だから、はやく孕ませないと殺されちゃうみたいですよ? 女将さんはそのバトルの審判の役割をする見届け人で、防具屋のおじさんもその国の出身者だそうですよ」
「おいおい、どこぞのアマゾネスか、戦闘民族なのか? チョン切るとかやけに物騒な国だな。だから、あのばばぁは、俺に秘孔をついてきたり、不意打ちで殴ってきたり、とんでもなく凶暴だったんだな。俺はなるべくそのヤバイ国とは関わらないぞ、絶対にな」
「二人がまだ起きそうにないので先に朝食を取りに酒場に行ったんですよ。その国の出身者のオネエさんに話を聞いたんですけど、継承権第一位でその国で最も恐れられていた桃色の
「桃色の蟷螂か、ばばぁと同じで、凶暴な女を娶ってしまった男の顔をじっくり見てやりたいものだな。お気の毒様と言ってやりたいものだ、あははは」
すると、エスカーナはどこからか、手鏡を取り出して、俺に手鏡を見せてきた。
「えへへ、どうぞ」
なんだ、俺の顔に何かついているのか。何もないではないか。やはり俺は、いつ見ても男前だな。そう思うだろう、なぁ?
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