人生

丹月

第1話 はじまり

   息が出来ない....誰か...

 そう思ったとき、誰かが私を抱き上げて背中を叩いた。私は驚いた。

   オギャー  オギャー  オギャー

 私は泣いた。すると周りにいた人から歓声が上がった。声を出すだけでこんなにも喜ばれるとは思わなかった。あ、気づいたら息ができてた。

 私はそのときにあるものを親からもらった。それは『ことり』だ。親は毎日「ことり~」と呼んでいる。ことりとは何のことだろうか?親は私に向かって笑顔で『ことり』と呼んでいる。試しに「う~」と唸ってみた。すると、親は「やった!私たちがつけた名前に反応してくれた!」と言って喜んでいた。ことりは私の名前だったんだ。


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