第27話


「 よかったね〜レモン、お気にいりの買えて 」


「 う うん… まあね 」


本当は…


「 そういえばさあ、大野くんとの朝の会話思い出したんだよね~なんかさぁ、あたしの良く行くスイーツのお店とか、好きなメニューとか…いろいろ聞いてくるの!…まさかあたしのこと気になってとかキャ!どうしよう!… … 」


「 ふ〜ん… 」


あいつのタマゴサンド……


「 そういえばレモンの好みも聞かれたりしちゃったりして…?!?…」


奪ってしまったんだ私…あーッどうしよう…


アンパン半分だけじゃお腹いっぱいにならないでしょ!


「 ちょっとレモン聞いてる? 」


「 …ん?…ふ あ? あ…ご、ごめん…ちょっと考えごとしてたから、えっとスイーツが何だっけ? 」


「 その話はもう終わってる!とにかく、大野くんがいろいろ聞いてくれたということは、ちょっと彼に近づいた証拠だし、大接近できる日も夢じゃないかもってこと、これも、檸檬!あなたが大野くんにメモを貸してくれたおかげだよ、感謝します! 」


大接近…


さっきも購買でしてたんだよね、このタマゴサンドは何を隠そう……


私はぼう~っとしながら 机の上にちょこんと置かれたあいつの……


ちょっと変形したタマゴサンドを食べずに、しばらくボゥっとしながら眺めていた。


……


「 レモン?食べないの? 」


「 あ、うん、食べよ! 」


大野の…バカ…


嘘つき…


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