テーマ 「夏祭り」「クーデレ」
「あのさ、今日の夏祭り…楽しかったな。」
「…うん」
夜の、薄暗い路地。
いつもは真っ暗で通れたものじゃないけど、今日みたいに、夏祭りの明かりがここまで照らしてくれる日なんかは、よく使う道だ。
「…また来ような。」
「…」
彼女は、思い出に耽るように俯いて、俺に顔を見せない。
「うん?どうした?」
「…」
一度問いかけても、彼女は答えず、じっと下を見つめる。
「だから、どうしたよ?」
耐えきれなくなった三回目。
そこで、彼女はようやく俯いた顔を上げて、俺を見る。
「…じゃあ…さ。来年も…行く…?」
少し恥じらうように頬を染めて。
答えを聞きたくないように、肩を狭く。
どうやら、否定されるのが怖いみたいだ。
「…ああ、もちろん。」
道の傍らに置いてあった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます