「文章生成」の仕組みについて説明し、高度な日本語文章の生成が可能であるとまとめましたが、残念ながらさまざまなことについて完璧な文章を期待できるまでには至っていません。

「AI」に対して「完璧な応答」を過度に期待すると裏切られた気持ちになることも。

これは「万能」という先入観があるからかもしれませんが、実際のところ世の中に在る数えきれない専門知識をすべてカバーして学習するための技術には至っていないからです。端的に言えば、まだまだAIが完璧な文章を生成するために必要な膨大なデータを処理するだけの技術的な限界がありそうです。

近年、さまざまな企業がAIを活用したデモンストレーションを公開していますが、商用化されるものが「議事録」「メール」などのシーンに絞り込まれているのもこのような理由があるからです。元々、おおよその文章の構成やパターンが決まっているものは、AIが必要とするデータのジャンルを絞り込めるために精度の高い文章を生成しやすいのです。

多くの人はAIに対して「万能」という先入観を持っていますが、AIも人間と同じように学習していないことには対応が難しいことを理解する必要があります。とはいえ、私たちは研究を重ねることによって、日々、日本語文章の生成能力が高いAIに一歩一歩近づいています。いよいよ次からは私たちのAIの実力を紹介します。

【次回予告】AIで文章を書いてみた