第25話 柊ちゃんの憂鬱・復讐の先にあるもの。

私の名前はひいらぎ。ちょっと霊が見える、普通のリサイクル店店員である。

先祖代々受け継いできた聖域の土地を奪い、両親を死に追いやったクソ野郎どもを今、断罪した。

そして、奪われたものを取り戻した。


「柊ちゃん、やったね!」


そう。彼女。「邪悪な悪霊」の力を借りて。

復讐は虚しいというが、そんなことはない。

私は満足している。目的は果たした。

悪党どもは生ける屍として、寿命が尽きるまで償いを続けるのだ。

こいつらは小さな町の政財界に食い込んで小国家を形成していたが、全部まとめて断罪してやった。

これも悪霊の力を借りてやった。私は復讐に満足している。

あとは…あとは何をすればいい?

やるべき事は達成した。完璧だ。死んだ両親に報告でもするか?


「ねえ、死後の世界って、どんな感じ?」


私は悪霊に問いかける。


「えー。…。私ずっと地縛霊だったから、あの世を見てないんだなこれが。」


悪霊は悪い笑顔でニタリと笑う。


「霊界とか、天国とか、地獄とか…興味無いし!私は地縛霊!この現世に、みっともなく執着していく方針!」


ゲラゲラ笑いだす悪霊。


「ざまぁ!達成記念に、ラーメン屋さん行こう!」


私は答える。


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