第12話 かりそめの終わり


聖女が行う治療院は凄く繁盛した。


だが、特別な治療は凄く高額だった...


「金貨1000枚頂きますが宜しいでしょうか?」


「そんなお金払えません」


「なら、その腎臓で良いですよ...」


「それは出来ません...」



「なら死ねば良いのです」




だけど..よく考えて下さい。


城を売っても手に入らない...死の運命が金貨1000枚で治して貰えるのです。


お金が無いなら、臓器一つか二つで治して貰えるのです。



その治療の価値は..一部の者しか知りません。



本当は...凄く安いという事は200年先まで解りませんでした。


◆◆◆






「流石に、歳をとらないから、同じ場所に居られないわね」


「仕方ないよ」


「俺は旅がすきだから構わないな」


「いっそうの事、魔族領に行かない?」


「もう暫くは人間の世界を楽しまない?」



「どうしてだ?」



「だって、あと100年ちょっとで滅ぼしちゃうんだから、もう見られないよ」


「そう言えば、そうだね」


「最後の人間界を楽しむか..良いね」




人類の滅亡まで..あと100年。



聖女たちは奇跡を起こし...気に入った人を助け続けた。





FIN

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