ストーミー・マンデー・ブルース

阿紋

 久しぶりに日曜が休みになったので、君に会いに行くつもりだったんだけど、朝起きたら体調があまりよくなくて、どうしようかなと考えているうちに眠ってしまって、気がついたときには電車の時間に間に合いそうもなく、あきらめるしかなかった。多分こんなことになるだろうってことは、自分でも何となくわかっていたんだ。今日はそんなんだから仕方がない。結局一日中寝てしまった。思い立って、グレイトフル・デッドを聴いたけれど、「ブルース・フォー・アラー」が流れている頃には、ジェリー・ガルシアのギターがくねくねしていることしかわからなかった。朝起きたときに、カーテンをいっぱいに開けて、部屋に光を入れたのに、夕方ぐらいのいに「ミル・プラトー」を二十ページぐらい読んだだけで終わってしまった。「アンチ・オイディプス」にしても、この本にしても、一度ぐらい読んだだけでは何が何だかさっぱりで、何回か読み返せば、輪郭がぼんやりしてくるんだろうけど、本を読める時間なんてそんなにないから、いつになったら読み返せるのか予測さえつかない。少なくても、読む前の自分と、読んだ後の自分が少しでも変わってくれればと願っている。わからないつもりでも、意識の外で感じていることってあると思うから。突然何かの拍子でつながってくることだってあるし、とにかく先に読み進むことが大切のような気がするんだ。

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