あ「リアルスティール」
空「人生のゴールってどこかしら」
あ「死」
空「あまりにも……あまりにもじゃない?」
あ「急にどうしたんですか?」
空「同僚がね、子どもができたとたん『何かに成らないと、という強迫観念が消えそう』って嘆いていて」
あ「いいじゃないですか。追われる人生ほどつらいモノはないですよ。だらりと行きましょうよ」
空「私も半分は賛成。でも、見えない何かを目指している人は、応援したくなる」
あ「子育ては見えているゴールって?」
空「そびえるモノがわからない障害物走。彼女が今までやってきたのは、距離のわからないトライアスロン」
あ「精神的には障害物走のほうが気が楽そうですね」
空「上がりが見えているからね。でも、戦後処理な気もしないでもない」
あ「そんな空さんに子育て映画をどうぞ。今日のプログラムは『リアルスティール』です」
空「これを子育てと言い張る度胸……ボクシング映画って、大抵ドロップアウトしてからの復帰よね」
あ「履修作が少ないせいもありますが、パターンはだいたい一緒なイメージですね。物語の起伏、絶望からの復活はハリウッドの王道ですが」
空「シンデレラストーリーもね」
あ「虐げられていた人が最後に逆転するパターンはわりと好きですよ。エクストリームジョブとか『この人達、実は!』でよかったです」
空「これまでにないボクシング映画が出たら売れないかしら」
あ「例えば?」
空「絶頂→絶望→復活or劣勢からの逆転劇以外の展開……あれ、なくない?」
あ「それでもストーリーテラーか」
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