第3話 「献酌官長と調理官長」
パロ王の夢の解き明かしの命令を解く為
王都神殿には200名を超す 呪法師達が集められた
呪法師の長サイカは
パロ王が下した命令を伝えると
呪法師達は 震えあがり 恐れ慄いていた
「パロ王が命じられた
夢の解き明かしの命令は・・前代未聞だ!
誰が!夢の中の未知なる世界を
解き明かす事など出来ようか?」
「分からぬ・・分からぬわ!!!」
パロ王は 歴代の王達の中で
もっとも神通力に秀でており
これまでも 王都議会に対して
無理難題を伝え 大臣達を震え上がらせ
対処できない者に対して、容赦ない裁きを下した
臣下達はパロ王を恐れ・・誰ひとり意見を言える者などいなかった
◆
1週間前の出来事である
収穫祭において雄牛40頭を奉納物として
捧げられている時 献酌官長と調理官長が
王の怒りに触れ 侍従長の家に監禁されてしまったのである
そして3日後に 首吊りの刑が施行されるとの事・
「我ら呪法師も献酌官長と調理官長の後を追う事になるのだろうか?
恐ろしい!何としても王の夢を解き明かさなければならない!!!
急げ!時間がない!!あと3日しかないのだから・・・」
◆
その晩、献酌官長と調理官長は
同時に同じ夢を見ていた・・その夢にはおのおの意味があった
彼等は苛立ち、己が招いた不幸を呪い・・叫び声をあげていた
「我らが見た夢には
きっと意味がある筈だ!
どうか呪法師を派遣してもらえないだろうか?
彼等の助けが 必要なのだ!!!」
しかし侍従長は 彼等の頼みを聞き入れようとはしなかった
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