第26話逃走戦
タイラントレックスを見るが周囲には、分厚い防御魔術が殻や繭のように周囲を取り囲み白い骨が見えていた脚は、肉が盛り上がり段々と傷口を塞いでおり後数分で完治してしまいそうだ……
「この場所では少し分が悪い……3人とももう魔力があまり残っていないでしょう……今
俺は三人に作戦を話した。
………
……
…
「無茶です! そんな作戦は到底許容できません!」
声を荒げて反対するのは隊長のマイクだ。
「しかし、あの巨体で高い回復能力……倒すには並大抵の火力では済まんぞ。現実的な話、坊ちゃんのアイディアが妥当か……」
「しかし、当然リスクもあるか……」
一気にお通夜ムードになる。
「危険を冒さなければ何も手に入りません!」
俺は意見を主張する。
「もとの作戦どおり、魔女殿が来られるまで耐えるのでは駄目なのですか?」
「それでは今危険に晒されている人々はどうなるのですか? 俺一人なら奴を引きつけながら時間を稼げる……殻を割ったら即座に離脱し住民を保護しろ」
俺は立場上出来ない命令を下す。俺の家臣でも家来でもない。次期当主候補である兄の部下に「俺を見殺しにして他者を救え」と命令を下す。
「死ぬおつもりですかッ!」
マイクが激高し声を荒げる。
「死ぬつもりはない。だが一番合理的な判断だ。一番の役立たずが一番厄介な奴を抑えて、対処可能な場所から対処する……それだけの事だ」
「くッ!」
「それに兄上には同腹の妹……俺にとっても妹か……妹を彼の地に派遣すれば兄上の計画は滞りなく進捗する……まぁ最も望んでいるカタチではないだろうがベターな結果だろう……」
俺は販売の経験で相手を説得し誘導する手口を心得ている。相手に少しでもその気があるのなら、その論理を補強して最後に揺さぶってやるだけだ。
「重ねて言う死ぬつもりはない」
「分かりました」
「では俺は脚を呼び、囮としての役目を見事果たそう……」
「では我らで攻撃しヤツの殻を割ります」
「頼んだぞ……」
さて脚として必要なのは、移動速度と言うよりも回避性能かな……ゲーム時代なら【旅神の長靴】や【
召喚魔術ではモンスターは、契約していない限り呼べないので
「我が身に宿り流れる神々の娘の血よ。軍勢の守り手として剣の時代に勝利をもたらし、人類の
その言葉に答える様にして地面から石像が出現する。その姿は蛇、蜥蜴、人間、悪魔、竜、獅子を合せた
ハングライダーのようにガルグイユの前足? を持つと後ろ足が腰を支えてくれリュックのように変形するのでそのまま飛ぶだけだ。
轟音が轟き殻が割れる。よし
「
あらかじめ待機状態にしておいた魔術を解放し、タイラントレックスを挑発する。
「よし乗って来た」
俺は助走をつけて空へ飛び立つ……まるで富士急ハイランドなどにある座席が回転するタイプのジェットコースターに乗っているような気分だ。
金的がヒュンヒュンして小便をしたくなる……まるで残尿感だ。
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【あとがき】
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作者のモチベにつながり、執筆がはかどりますますので宜しくお願いしますm(_ _)m
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