《詩》黄梅の雨に流るる夜

一人一本の傘、十人十色の傘

都会に咲く無色透明の花は感情を渦巻いている


ゆっくり流れる時間と呼吸困難の僕


幽体は、雨降る夜を通り越す


カーテンの隙間から浮かんだ

月明かりの線路の上で遊ぶ


深々と実が熟した


明日には無くなりて

残る影が排水溝へと流れゆくように

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