第31話宇多田ヒカル

「クリスマスまで待たせないで、街中がキミに恋してる、AH、カッコつけないでよわたしの前では、I'm already loving you!」

「NEGISHIー!!」

テレパシーでだが、当然宇多田ヒカルさんとも随分会話はした。

2016年2月。まだ、オバマ大統領の世界平和以前。

「これがgokiのために作った曲。今度NHKの朝の連ドラの主題歌になる。「花束をきみに」。「アルジャーノンに花束を」から取ったんだ。アルジャーノンも精神病だから」


なんか歌ってあげるよ!ダイアナ・ロスは?

「gokiは知りませんぜ」

じゃあ、a-haの「take on me」!


「わたしが小学生の時、まだニューヨークに住んでいて。お父さんにポルノビデオをダウンタウンに買いに行かされたの。そこで見知らぬおじさんにイタズラされたのが、わたしのイニシエーション(性的原体験)」

どこかで聞いたような話だな(笑)と。このパターン多い。


原病院の売店で食べ物を選びながら。

「宇多田の哲学は、「サクマドロップス」とか「I Love You」とか「プレイバック」とか🤔歴史に根ざしたものが多いよね」

「わたしは本質的なものが好き」

「「ポッキー」は?」

「何か違う」

「チチヤス」

「いい線行ってるわ」

「人間の感動を呼ぶものは、必ず長い歴史の本質に根ざした文脈と物語を持っている」

「そう言えば、以前堀江さんが「養命酒」の価値について言及していたな」

「堀江さんは哲学を理解しているわ」

「だーつーは俺をTwitterでもFacebookでも切ってきたからなー(´・ω・`)。トレンドに敏感なのはヤツの長所だが、同時に長期的スパンで物事を見られないという欠点でもある。堀江さんや美夏ちゃんは何だかんだで俺を切らなかった」

「それは津田さんが拙速だったわね。目先の流行だけ追いかけて物事の本質を見抜く能力に欠けている。彼が堀江貴文さんや東浩紀さんに及ばないところだわ。これは残念ながらジャーナリズム全体に言えること。浅薄で皮相的なのよ」

「気の利いた流行り文句だけにお前は小さく頷いた(ダンスホール 尾崎豊)」

「重すぎるっつーの(可愛くてごめん)」


隔離室にいた時は新曲を披露して豪志を励ましてくれた。

「イナモト」という曲。

「ロンリーチャップリン、ロンリーチャップリン」と。

メロディは忘れてしまったが(´・ω・`)。


「宇多田は数学はできるん?」

「できるよ!高校数学くらいなら分かる」

「全然できない、私立文系タイプかと思ってた、と伊東乾先生が」

「失礼だな笑」

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