次会うときは甲子園

第1話 始まり

「次会うときは甲子園で会おう」

チームのキャプテンだった俺は、このチームで野球ができる最後の日に中学3年間を一緒にプレーしたチームメイトにそう言って、チームメイト達と約束を交わし、中学を卒業した。

4月になり、俺は甲子園に何回も出場している超名門高校の輝城高校に入学した。

親元を離れて寮での生活は初日から大変だった。例えば、洗濯機に服を入れて洗濯したりするのも自分でするのは初めてだった。朝と夕御飯は寮母さんが毎日作ってくれるが、昼ごはんは自分で栄養を考えたり、放課後の練習で力を出せるようにするために、エネルギーになる食事をしないといけない。これがすごく大変で、改めて今まで親にたくさん手伝ってもらっていたんだなと感じた。