第124話 レアアイテムのプラチナの腕輪
ユウキ達はロイヤルベガスの地下からプラチナの森へとやってきていていた。女神ナディアからプラチナの森へもう一度挑戦できるチャンスをもらったからだ。
ユウキ達は一度プラチナの森に挑戦している。プラチナの森とは、プラチナスライム、プラチナゴブリン、プラチナオーク、プラチナラビット、プラチナキャットなど、出てくる魔物が全て銀白色のプラチナでできており、倒すと大量の経験値がもらえる。要はボーナスステージである。
又、1万分の1の確率でプラチナの腕輪とプラチナのネックレスを入手する事ができる。ユウキがしていたゲームには登場しなかったアイテムなので、効果はまだわかっていないが入手何度からかなりのレアアイテムだと推測できる。
そして、森の中心には神殿があり、その神殿の中にはプラチナの森の主、プラチナドラゴンがいる。以前ユウキ達はプラチナドラゴンに挑戦したが倒す事ができず、途中離脱していた。
今回の目標は、レベル上げに加えて、プラチナドラゴンの討伐と、プラチナの腕輪とプラチナのネックレスの入手である。
「ユウキ?とりあえず出てくるプラチナモンスターを倒して行けばいいのよね?」
「ああ。今回は総力戦で行くよ。神殿に入らなければプラチナドラゴンと戦う事もないからね。それまでに倒せるだけ倒すよ。だからリーネ。精霊も呼び出してくれるかな?僕もフェンリルとドラゴンを呼び出すから。」
リーネがジン、ドリュアス、ガーディアンの精霊を呼び出し、ユウキもフェンリルと、ドラゴン夫婦を呼び出した。
「よしとりあえず森の魔物を全滅させる勢いでいくぞ。ここはボーナスステージだ。脅威はない。見つける魔物。見つける魔物全て倒すぞ!!」
(ここは人もいない。最悪森を焼きつくても問題ないだろ。今日は森の魔物を全滅させるぞ。1万体はさすがに難しいけど1000体ぐらいは倒せるかな?俺達が4人に、フェンリルとドラゴン夫婦もプラチナモンスターは倒せると思うから戦力は7人。精霊達はきびしいと思うから俺達のフォローをさせれば効率も上がるだろ。)
そうして、プラチナモンスター殲滅作戦は開始された。前回来た時にこの場所はどこか別の隔離された空間であることは、確認済みだった。
ユウキ達は森の中心の神殿を避けて四方に散らばった。早速それぞれが戦闘を開始したようで、至る所から轟音が聞こえてきた。
(あれはドラゴンブレスか・・・てかドラゴンブレスってプラチナモンスターに効くのか??。魔法は完全無効だった気がするけど・・・)
そんな事を思いながらユウキはメタルバスター極を連発しながら出てくるプラチナモンスター相手に無双していった。
(この爽快感。無双系のゲームを思い出すな。ゲームでもかなりのストレス発散にはなったけど、実際やってみるとそれ以上だな。あ~馬が欲しいな・・・駆け抜けたい!!)
ユウキは目に見える魔物、目に見える魔物全てをメタルバスター極みで倒していく。はたから見たら危ない人に見えただろう。いや衛兵に捕まっていただろう。それぐらいユウキは怪しい笑みを浮かべていた。
その事にユウキは全く気付いていなかったが、近づいてきたジュリアに、
「ど、どうしたの?そんなニヤニヤ笑いながら魔物倒して・・・ちょっと怖いわよ。」
と言われ、自分が半笑いで無双している事に気付いた。
「ははは。」
(そりゃこんな顔にもなるだろう。だって考えても見てよ。無双で爽快感マックス!メタルでレベルもウハウハ。こんな状況二度とないだろ。ゲームの世界でもこんな状況起きた事ないし・・・)
「そりゃ倒したらレベルは上がるから楽しいのかもしれないけど、ドロップアイテムはちゃんと確認してるの?」
「あっ!?忘れてた。」
「も~。めんどくさいかもしらないけどちゃんと見なさいよ。レアアイテムなんでしょ?」
「うん。ちょっと今まで倒した所見てみるよ。」
(いかんいかん。夢中になってドロップアイテムの事すっかり忘れてた。これだけ倒したんだ。プラチナアイテムの1個や2個落ちていてもおかしくないよな。)
ユウキは自身が無双した所を振り返って、地面にドロップアイテムがないか確かめた。
すると・・・
「あったーーーー!!」
ユウキは地面に光るプラチナの腕輪をみて思わず叫んだ。叫び声につられてジュリアやリーネ、ニーチェに精霊やフェンリルやドラゴン夫婦も近づいてきた。
「そんな大きな声出してどうしたんだマスター?」
「ドロップアイテムを見つけたんだ。」
「「「本当!?」」」
ユウキは、みんなにプラチナの腕輪を見せた。
「ホントね。効果はどういったものなの?」
「ああ今鑑定してみるよ。」ユウキはプラチナの腕輪を鑑定した。
【名称】プラチナの腕輪
【効果】特に無し
「えっ・・・」
ユウキは目を疑いもう一度鑑定した。
【名称】プラチナの腕輪
【効果】特に無し
「えっ・・・マジ・・・」
「どうしたのユウキ?」
「何も効果がなかった・・・」
「えっ!?」
「効果は特に無しだった。ただの珍しい腕輪だった・・・」
「そんな・・・」
「NO-----」
さっきまでのハイテンションはどこに行ったのか・・・ユウキは地面に膝をついてうなだれるのだった・・・
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