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いつものように最後まで残って雪かきを終えた浦野くんは満足そうな顔で笑っていた。
真由美はいつものように、そんな浦野くんのことを(こっそりと)遠くから見ていた。
真由美は浦野くんのことがずっと、ずっと大好きだった。
でも、告白をしたりして、自分の思いを浦野くんに伝えるつもりは全然なかった。
浦野くんは女の子から告白されるようなすごくかっこいい男の子というわけでもなかったし、真由美はこんな風にして頑張っている浦野くんのことが見ていられればいいと思っていた。
でも、今年。
中学二年生になった真由美は浦野くんに告白をすることにした。
その理由は浦野くんがもうそろそろ、この山奥の町から引っ越しをしてしまうことを友達の春日から聞いて真由美が知ったからだった。
「告白しないと、絶対一生後悔するよ。浦野くんが引っ越しをしないうちに、自分の気持ちを絶対に伝えたほうがええよ、真由美」
と真剣な顔をして春日は言った。
「……うん。わかった」
と真由美は言った。
真由美はそれから数日後に浦野くんを中学校の裏庭に呼び出した。
すると(なにもしならい)浦野くんはほいほいと真由美の嘘に引っかかって、中学校の裏庭まで(呑気な顔をして)やってきた。
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