10月04日
「オハヨー! サユリ! 今日はイワシの日だねー!」
「おはよう。104でイワシなのね。カルシウムちゃんと摂りなさいよ」
「あぁん♡ サユリ! 今日も可愛い♡ わたしの天使だよ!」
「もう! いくら今日が天使の日でもあるからといって便乗するんじゃないわよ」
「マジ天使なんですぅー。汚い心の大人たちには天使の翼が見えないだけなんですぅー」
「はいはい。ところで今朝は遅かったじゃない?」
「今朝はなんか家がバタバタしてて〜。わたしは髪留め探してて見つからなくて、お母さんはお取り寄せの荷物の再配達の電話かけてて、お父さんは朝からPC開いて株の現物買いを仕込んだって騒いでたー」
「今日は探し物の日、お取り寄せの日、証券投資の日だものね。納得だわ」
「ところでサユリ、今日の放課後の女子会どうやって行くの?」
「今日は徒歩の日だもの。当然歩いていくわよ。アンタも来るんでしょ?」
「もちろん! でも珍しいねー。サユリがクラスの女子会に参加するなんて。どういう風の吹き回し?」
「誠実にクラスの皆んなと向き合いたいって思ったのよ。一度っきりの学生生活じゃない」
「誠実⁉︎ まさかそんな言葉がサユリから出るなんて⁉︎」
「あら? 心外ね。今日の誕生花はカンパニュラ。花言葉は『誠実』なのよ。けして今日がたまたま女子会の日だったから乗っかってみようかとか、そんな安易な気持ちではなくてよ」
「女子会の日なんてあったんだ⁉︎」
「まぁね。ただ一つだけ問題があるのよね……」
「どんなこと?」
「ほら、今日の女子会ってケーキバイキングだったでしょ?」
「それのなにが問題なの?」
「今日は糖質ゼロの日でもあるのよ」
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