第8話 落下する影


夕暮れ時。


レースカーテンをひいた窓の向こうを、毎日何かが落ちて行く。

鳥と思って放っていたが、その影は日毎に大きくなる。サッカーボール大まで大きくなった時、遂にカーテンを開けてみた。

黒いざんばらな髪を靡かせた男の生首だった。

瞬時に消えたが、にやりと笑った目はしばらく忘れられそうにない。

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