第10話 シトロン

夢の中に、シトロンの香り。秘密の箱庭を覗く。女神の光を感じたならば、もうすぐ奇跡が起こるだろう。架空の時間と時計の針。十三番目の暦は巡る。時代という名の船に乗り、細く続く人生を進む。肩の辺りにまだ香る。オレンジ色のシトロンの果実。あれ以来、夢は見ない。遠い思い出。人生のまわり道。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る