星ヶ丘の変異(カクヨム編)

羊色

第1話

「ただいま」

と家に帰ると母が「陽介、あなたこの高校に行きなさい!」と言って1枚の高校のパンフレットを見せてきた。

その高校の名前は私立星ヶ丘高等学校と言うらしい。

「まぁいいけど受かるか分からないぞ?」

と母に言ったら

「陽介なら大丈夫よ!」

太鼓判を押されてしまった。この時点で俺は聖地巡礼が出来ると思って勉強を頑張って絶対合格すると燃えていた。


そして月日は流れ、合格発表の日。

「やったー!受かってる!」

と俺は喜んでいた。ちなみに星ヶ丘高校に行くとなると家からは少し遠い為、一人暮らしをする事になった。


入学式当日。

俺は星ヶ丘高校の制服を着ると、「ん?なんだ?」と違和感を覚える。すぐにその違和感は消えたが学校に着くまで俺は考えていると、すぐに学校に着いてしまう。そしてその違和感の正体が分かった。

(あっもしかしてこれ、あのBLゲームの世界なんじゃ?ってか俺確か学校帰りに事故で死んだはず…………アア、思い出した!これは俗に言うトラ転だ。しかもBLゲームの世界とか神様ありがとうございます。)

そう、俺は思い出したのだ。前世ではBL好きな男だった。そしてとあるBLゲームにハマってずっとプレイしていた腐男子だったのだ。そのBLゲームと言うのが『流れる星の先』と言うタイトルのゲームだ。

このゲームは私立星ヶ丘高校を舞台に色々と繰り広げられるのだ。

主人公の名前は橘悠斗だ。爽やか系なイケメンだぜ。ちなみにこのゲームはよくある選択肢のゲームではなく、主人公を操作して物語を進めるゲームなのだ。

しかも攻略対象がクラスメイトの男子16人に部活のメンバー25人と言う結構たくさんいるのだ。

ちなみに俺は攻略対象じゃないと思う。俺の名前はゲーム内に登場しないし、そもそも名前と容姿は前世と全く同じだからな。

まぁそんな話はもういいだろう。俺は生BLを見られるかもしれないと言う事にワクワクしているのだからな。

体育館に入ると所属のクラスが張り出されていた。

「俺は1年5組だな。」

そう呟き俺は1年5組の列の適当な椅子に座って入学式が始まるのを待っていた。

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