摂食障害と私ー1、入院まで

 摂食障害の始まりは高校生の時だった。

「かわいい」」と言う言葉を意識するようになった。けど私は身長が170もあるデカ女で「かわいい」に所属するのは無理なんだと悟った。

 周りを見渡すと「かわいい子」はみんな痩せている、または標準体型ということに気づいた。他の学校の子もみんなそう。

 だから「かわいい」の最低条件は痩せていることなんだと思った。

 私の場合はそれプラス、小学校のときに言われた「縦(身長)がデカいのに横(体型)もデカいよねと馬鹿にするように笑われながら言われたことが引き金を引いた。


 とにかく痩せなきゃとそればかりに囚われるようになってまずは本屋に行ってダイエット本を立ち読みしまくった。立ち読みなのはお金に余裕がないから。

 これとこれを同時にやればより効率的に痩せれるんじゃないかとか色々考えた。

 でもその中で一番すぐできそうなのが、カロリー制限だと思った。

 とにかく消費カロリーが摂取カロリーを上回ればいいんだと。だから栄養素のことなんか考えず、カロリーの数字だけを見てとにかく計算計算計算……。

 最初はご飯だって茶碗一杯は食べていた。だけどもっと減らさなきゃ痩せないと、半分にして更に半分……。パンは食べていいのはライ麦食パンや雑穀パンのみ自分の中で許していた。けどそれも一回に食べていいのは一枚の半分だけ。

 ほかはキャベツトマトじゃがいもを煮込んだやつを食べていた。

 今思えばタンパク質が全然足りてなかったと分かる。

 

 ただ食べ物を減らすだけならまだしも、私は食べるところを見られるのが恥ずかしいと思うよういなり學校でも昼食は一人で食べるようにしたり、時間にもこだわってたのとよく噛んで食べることを強く意識していた私は量のわりに食べるのに時間がかかるため、遅刻しないようにと朝7時くらいに學校につくようにして、朝食を學校で食べていた。

 お昼の時間もきっちり12時じゃなきゃと変にこだわっていたので、授業中に食べたり、移動教室のときはひっそり抜けて教室で食べたりしていた。

 私の通っていた高校は一学年二くらすと少なく、授業中抜け出しても気づかれにくかったり、そもそも先生も興味なかったりの底辺校だった。

 だからそうおおうことができたのかもしれない。

 そうして最初は食べ物を減らすだけで運動にはまだ目をつけてなかった。


 だんだんカロリーを減らすだけじゃだめだとようやく重い腰を上げた私は歩くことを決意した。

 最初は30分、それと腹筋も始めた。腹筋は食前と食後。最初は30分だった散歩もこれじゃ足りないこれじゃ足りないで1時間と増やしたり、ある日は2時間もあるき続けたり。

 そうして摂取カロリーはどんどん減っていき、消費カロリーはどんどん増えていき。

 歩いているとき、はじめの頃はお腹も空くしで辛かったけど、時間が経つにつれなれむしを歩くことが楽しくなりもう食べないであるき続ければ痩せれるんじゃないか、骨だけになれるんじゃないかって思い始めた。

 そしてこのあたりで「あれ? じゃあ死んで骨だけになればいいんじゃないかな」「死にたい」と希死念慮が出てきた。

 とにかく骨になりたかった。それが美しいと思っていたから。


 そんなことが加速して私は身長170に対して40キロをほどに。

 親が言うには白目を向いて寝てて様子がおかしかったからと病院へ。入院することとなった。

 

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