第21話 短く、うろ覚えな夢達
起きる寸前に見た短い夢の話まとめとなります。
1:赤いミュージアムの夢
円形の空間をエレベーターのみたいな台の上に乗って、下へ下へと降りる。周りは目には優しいけれど赤いランプで照らされて様々な映像が流れていた。
アニメ、ドラマ、映画、幅広い年代でやっていたものがサイレントで流れていた。自分の知っているものもあれば知らないものもある。
「〇〇は〇〇の演出がよかった。」
「〇〇は演者が〇〇じゃなかったらよかったのに。」
「このアニメ、主題歌だけはよかったなぁ。」
相乗りしている何人かが懐かしがりながらも批判している。はっきりと覚えている作品名と演者の名前もあったがそこは伏せておこうと思う。
ここで目が覚めたのだが、一体あれはどこに行ったのだろうか?と思ったのだった。
2:ガチャガチャしかないマンションの夢
「指定のガチャのものをゲットして、依頼者に渡す。」
そんな仕事を承って自分はマンション内を走り回っていた。ゲーム屋も点在しているが、マンションの1階にガチャガチャが郵便受けがわりに設置されていて、大体依頼者が欲しがるガチャガチャはそこにあった。大体のガチャガチャを覚えていた自分は依頼をこなしていたが、途中でその仕事をしている人間を殺す人間のようで人間じゃない『ナニカ』が付き纏うようになった。
見た目は真っ黒に塗りつぶされてはっきりと見えなかった。と言うのも、その正体を知ってはいけないと言う勘がそうさせているようにも感じた。
付き纏いをなんとか撒こうとした時、同じ仕事をしている男性に会った。思い出してみると、彼は小学・中学の同級生の面影に似ていた。
「あいつが気を取られるような場所に行け、お前この仕事俺よりも長くやっているんだからどこにどう行けばいいかわかるだろ。」
男性はすぐに依頼者の元へと行ってしまって、自分は助言の意味を考え、思い出した。
どうしてかその黒いものは、UFOキャッチャーが好きだったことを。とは言ってもここらのゲーム屋はガチャガチャしか置いていない。だが、一箇所だけ、UFOキャッチャーを置いている場所があった。
そこは古い玩具も置いてあって、特に少女アニメの玩具の中古も取り扱っていた。その代わりにガチャガチャは少なかったが。
自分は目的のガチャガチャを探し当てつつ、黒いのを引き寄せて中古の玩具屋へ向かう。【ナニカ】を認識できるのは、ガチャガチャの依頼をされている人間だけらしく、店主は自分と【ナニカ】が入ってきても、【ナニカ】に気づかなかった。
身を潜めつつ様子を見ると、UFOキャッチャーだけでなく中古の玩具に興味を示していた。と言うか釘付けだった。
(もしや少女アニメ好き……?)
と勘づいたが夢中ならそこで停留していてほしい、ガチャガチャを引く音を聞いたら此方にすぐ近寄ってくる性質があるから、自分は少女アニメの変身グッズに食いついて見つめている【ナニカ】に警戒しつつ店を出て、マンションを走り回ったのだった。
そこで目が覚めた。
起きる直前によく見る、取り止めのない夢もまたユニークなものが多いような気がするな、と思った1日だった。
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