「なあ後輩」

「なんですか」

「お酒苦手だったの？」

「実は全然だめなんです」

「だったら断りなよ」

「先輩が誘ったんですよ」

「完全なアルハラじゃん私」

「違います」

「違う？」

「先輩と同じものを飲んで、同じように酔って、同じ体験をしてみたかったんです」

「後輩……」

「同じ体験をして思ったんですが」

「うん」

「吐くとちょっとだけ楽ですね」

「だろだろ！だから飲むなら吐くくらい飲んだ方がいいんだよ絶対！」

「なんでちょっと嬉しそうなんですか」

「だってゲロ仲間ができたから」

「嫌な響き」

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