第7話 午後の授業でも、限度がある。①
5時間目の授業が体育であり、
空腹な俺は心配だったが、
やることは、50m走の練習ということで、
かなり安心した。
「いや〜、たっちゃん、よかったなぁ、俺が友達で。」
「だから、安祐美の真似するな。
‥‥まぁ、感謝はしてるよ。」
どうやら、体育委員の柚木が先生に50m走の練習を頼んだそうだ。
「あははは(笑)、達也が照れても、可愛くねーなー。」
「そりゃそうだろ。」
何を当たり前のことを。
「‥‥やっぱり、安祐美ちゃんじゃないからな〜。」
「はぁ、そうに決まってるだろ。」
「あら、意外だな〜。照れてない。」
「‥‥まぁ、自分の気持ちは分かってるからな。」
‥‥いい加減、覚悟を。
そう思っていると、担当先生が来た。
「よし!全員集まってるな!!
さっそく授業を始めるぞ!!!」
このいちいち、!が入ってくる先生は
田中克之先生だ。
そして、俺達は体操をして、
「じゃあ、男女分かれて出席番号順で列に並べー!」
という田中先生の指示のもと、男子が走る準備を女子が記録の準備をした。
そして、俺の隣には、屋嘉秀治がいた。
屋嘉はイケメンな男子で、陸上部に所属している。俺はコイツが苦手だ。
「やぁ、僕の隣は山内君かぁ〜
いやぁ〜、僕は足が早いからなぁ〜、山内君が可哀想だなぁ〜。」
「あっそう。」
なぁ、嫌だろ?
でも、俺と柚木以外は普通だ。
なんか、目の敵にされている。
まぁ、女子には『カッコいい!!!』って、モテてるんだよなぁ。
‥‥おかしくない?
そうこうしていると、柚木が走る順番になった。
「柚木頑張れー(棒)。」
「いや、なんで、そんなに棒読みなんだよ〜。
まぁ、良いけどさ(笑)。」
そう言って、真剣な顔つきになる柚木。
柚木も陸上部に所属しており、陸上部で1番早いとのことだ。
そして、こういうギャップが良いと柚木もそこそこモテる。
‥‥やっぱり、おかしくない?
そして、何故か屋嘉も
「まぁ、僕のライバルとして頑張ってくれたまえ。」
と、話に入ってきた。
まぁ、2人で無視したけど。
それでも、これは女子が近くにいないから出来ることだ。
もし、近くに女子がいれば‥‥これ以上は話せない。
そして、柚木が走った。
結果、6.0秒あと少しで日本記録を越える。
‥‥ペアが可哀想だな。
屋嘉は山内と柚木には変な態度とのこと。
2人の共通点とは?
後、今回は、思っていたよりも長くなったので、②に続きます。次回で終わります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます