第215話
「確かにオークがいちばん多いな」
こちらに向かってくる。魔物の大軍の内訳的にはオークが九割残りの一割は結構ごちゃごちゃ四足歩行の動物タイプからミミズみたいなワームタイプ鳥系に竜。ほんとなんでもいるなってぐらい種類が多い。
「えーっと。妖精さんは逃げないんですか?」
俺を長距離転移で連れてくるってい言う仕事は終わった訳だしもう帰っていいはずなんだけど妖精さんはジーッと俺の事を見てる。
俺の実力を実際に見てみたいてきな?
「魔力が枯渇したから帰れない。魔力が回復するまで、あなたの傍のいるのが一番安全」
長距離転移は距離が遠くなればなるほど魔力の消費が上がる。
俺が今まで行った場所でアストから一番遠い場所だから魔力の消費もかなりすごいことになっているはず。
俺たちみたいに蒼銀装備による魔力消費軽減効果なしでここまで転移させるとかこの人の間録控え目に言って化け物じゃない?
妖精ってエルフよりさらに魔法に特化した種族だったけか。
魔力や魔法攻撃力、魔法防御力はゲームで選択できる種族の中でトップだけど、体力、物理攻撃力、物理防御力は最弱っていうピーキーな種族だったはず。
「妖精さんがそれで言いならいいけど。魔力回復ポーション使う?いっぱいっ持ってるから飲んで魔力を回復させて直ぐに帰るってほうほうもありますよ?」
「ポーションは全部飲まないと効果が出ない。私に飲みきるのは無理」
あ〜そっか。魔力回復ポーションだけじゃなくてポーション系は一瓶全部飲まないと効果がない。大体だけど一瓶300mlぐらい入ってるので体の小さな妖精族に一瓶飲み干すのはかなりキツイ。下手すると拷問判定されかねない。
「そうでしたね。仕事とはいえここまで送って貰った恩がありますから、帰れるようになるまでしっかり護衛させてもらいますよ」
「ありがとう。魔物こうげきしなくていいの?」
魔物の大群を前に攻撃もせずにゆっくり話をしてるから大丈夫なのかちょっと心配なんだろう。
「そこまで心配する必要ないですよ。〈魔導機関銃多重起動・爆裂弾〉」
俺の前に魔法陣がいくつも現れて回転しながら魔力で作られた弾丸を魔物たちに向かって発射する。
魔物たちや近くの地面に着弾した瞬間、弾丸は大爆発を起こす。
いい感じに数は削れてるけど、これじゃ倒すのに時間がかかるな。
遠距離攻撃を持っている魔物もいるだろうし、時間をかけるのは良くない。
早速重力魔法を使わせてもるか。
「〈潰れろ〉」
重力魔法は重力を重くするか軽くするか、このふたつのことしか出来ない。
特に魔法名とかもないし。
メフィルス様は俺に渡すために結構急ぎで重力魔法を作ったのかもしれない。
重力が一気に増加した魔物たちは一瞬でミンチに変わった。
想像以上に魔力の消費が多い。敵の十分の一ぐらいしか攻撃できてないのに魔力が残り一割以下になってしまった。
焦らず、中級の魔力回復ポーションを数本飲み干して魔力を全回復させてもう一度、重力魔法を発動させる。
それを繰り返して目視できている魔物を殲滅した。
「今回はかなり苦戦したな」
やっぱり数は力だ。
何回も魔力を回復させる羽目になっちゃったし。
「苦戦?被弾どころか魔物に一度も攻撃っせなかった」
妖精さん的には苦戦なんて一切してなかったように見えたようだ。
重力魔法が理解出来ずにパニックになってたから遠距離攻撃が飛んでこないで圧倒できたけど、相手が落ち着いて遠距離攻撃をしてきてたらもっと苦戦してただろう。
そう考えるともっと魔力を増やしたい。
今の殲滅戦でレベルは80まで上がったから増えてはいるけどもっと魔力量を増やしたい。
と言っても今すぐできる方法はないんだよな。
今回は魔力の残量をを気にしながら戦うようにしないと。あとは回復するタイミング。
(ヒロちゃんこっちは無事に終わったよ。力を使いすぎて一時的に幼女化しちゃってるけど。それ以外は問題なしだよ)
シロナさんからルルイエの方の襲撃者は全部片付けたと念話が届く。
ロリシロナさん凄く見てみたいけど。魔王を倒さないといけないし。
ここは我慢。
(無事でよかったです。こっちはまだ始まったばっかりなのでもう数日かかると思います)
今倒したのは魔王の戦力のほんの一部だろうし。
魔王本体を倒さない限り終わらない。
けど、魔王を先に倒しちゃうと魔王が使役している魔物が一斉にあばれだす可能性もあるから、魔王が使役する魔物の数をできるだけ減らしてから魔王を倒すという手順をで行く必要がある。
そう構えるとあと数日で片付くかも微妙だな。
(ひろちゃんも気をつけてね)
その寝んわの直後に目の前に神打・小狐丸が現れる。
あっちが片付いたから。こっちに来てくれたのかほんとツンデレな刀だな。
「街から人が来てる」
妖精さんがそう言ったので、振り返って街の方を見てみると確かに人がこっちに来ている。
当然ちゃ当然だよな。
アストで聞くよりここの方が魔王に関する新鮮な情報が聞けるだろうし。ちょうどいいかも。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んで頂きありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます