第42話
「あ〜酷い目にあった」
冒険者ギルドで開催された大宴会。
皆お酒を飲ませてくるのでものすごい量のお酒を飲ませられた。
状態異常回復ポーションが酔いにも効果が無ければ泥酔していたかもしれない。
現に俺の盾になってくれたパニーは既に泥酔してダウンしている。
ちなみにカエデさんは酒に強い連中でまとまって樽から酒を飲んでる。
流石鬼人族、お酒は大好物か。
ご飯については、醤油とか味噌とか和食に使う調味料は無いけど。
コンソメとかウスターソース、デミグラスソース等の洋食に使う調味料は開発されているようで中々美味しかった。
今まで俺が作るかMP交換で交換したコンビニ飯だったから、この世界のご飯がどれぐらいのレベルか知らなかったけど。
普通に美味しいみたいで安心した。
とりあえずカエデさんは放置して、まずはパニーを救出しよう。
「パニーこれ飲んで、酔いを覚ませるから」
ソファに横になっているパニーに状態異常回復ポーションをのませる。
「ねぇ、気持ち悪いほど効果があるんだけど…この飲みもの不味いもの入ってたりしない」
普通の状態異常回復ポーションなんだけど?
もしかしてこの世界の状態異常回復ポーションはここまで効果がない?
有り得る…。今使ってるのはMP交換で交換した物だし。
「普通の状態異常回復ポーションなんだけど…」
「状態異常回復ポーション!?酔いを覚ますためだけにそんな高価なもの使ったの!?
作り方が質伝してしまって、ダンジョンの宝箱からしか手に入らないポーションなのに」
そんなことになってるのか。
確かにそれなら貴重って言われてるのも納得出来る。
まぁ、MP交換で1万MPも有れば交換できるし。俺からしたら対して貴重な物でも無いけど。
それにハーレムクエストの状態異常回復ポーションの調合素材は知ってるから。
俺ならこの世界でも状態異常回復ポーションを作れるかもしれないし。
ポーションを作るには錬金術のスキルを習得する必要があるけど。
生産系のスキルはレベルを上げるごとに作れるものが増えると言う仕様なのでレシピを知っているからってすぐに状態異常回復ポーション作れる訳じゃない。
1番早いのは錬金術師のジョブについている人で信用できる人にレシピを教えて作ってもらうことかな。
「状態異常回復ポーションは俺からしたらいくらでも用意できるから気にしないで。レシピも知ってるし」
「レシピも知ってるってアンタほんとに何者?」
「まぁ、普通の人間ではないよ。詳しい説明は気が向いたらね」
こんな誰が聞いてるか分からない場所でする話じゃ無いからね。
パニーもそれはわかってるからそれ以上俺の素性を知ろうとはしなかった。
「そろそろ宴会から離脱しよう。カエデさんとサテツ達には念話をするとして、パニーはどうする?」
パニーは他の冒険者みたいにがっついてくる訳でもないし。中々貴重な人員だと思うんだよね。
「ヒロキが帰るなら私も帰るけど。そう聞くってことは部屋に招待でもしてくれるの?」
「カエデさんに家を借りて貰ってるから良ければ」
そう言うとパニーは顔を真っ赤にしてモジモジしだす。
「先に言っておくけど。手を出すつもりはないよ?今日、女性から守ってくれたお礼をしようと思って」
それにこの街のダンジョンに潜ってる回数ならカエデさんより多いだろうから、案内も頼りになるかもしれない。
「フーンだ。どうせ私には女の魅力なんてありませんよ」
確かにパニーは絶壁だけど。だからって女性の魅力がないってことにはならないと思うんだけどな。なんたって最強のうさ耳があるし。
「可愛くないからそう言うことをしないとか、そう言う話じゃなくて。まずはお互いのことを知ることから始めよう的な?
出会ってその日のうちにそういう事をするのはどうなの?って思ってるから」
「選り取りみどりな男と違って女は必死なの。特に人間以外の人類はね」
女性にもムスコが生えてくる薬は人間の女性にしか効果がない。
となると人間以外の人類は人間の女性に頼みこんで子供を作らせて貰うか。
数少ない男を捕まえるか。どちらかしかない。確かに選り好みしている余裕なんか無いか。
それもあって人間以外の人類は人間に逆らうことが出来ない状態になってしまっている。
人間以外にも対応している薬が出来れば良いんだけど。
これを作ったのが人間らしいから難しいのかな?
信仰を稼ぐためにこの世界を作ったって言ってたから、人間以外の女性にもムスコが生える薬を作ってレシピを神託でもすれば信仰
がうなぎのぼりになるのでは?
やっぱり神様だからか信仰を熱心に集めてるみたいだったし。
何気なく考えたことだったけど、この数ヶ月後。ヒロキを転生させた神、メフィルスを信仰している教会から全ての人類に対応したムスコが生えてくるポーションが発売開始され、世界が大混乱に陥ることになるのだが、ヒロキ当然そのことをまだ知らない。
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読んでいただきありがとうございます。
m(_ _)m
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