第195話祐は、女子二人の突っ込みにタジタジとなる。

祐君と純子さん、私、真由美は夕食を一緒に作り、食べる習慣となっている。(ここ、最近は)

で、今夜は少し寒いので、タラと白菜のシンプルな鍋(純子さんから、祐君の胃痛を聞いたので、脂が強いのは無理と判断した)


祐君は、猫舌なので、もたつく。(それも面白い)

純子さんも、私も器用だ(祐君の倍は食べる・・・自慢することでもない・・・でも、つい張り合う)


いろんな話をした。

田中朱里のこと。(ほんのこつ、名古屋嬢そのまんま、だから気にせんともよかばい、所詮、名古屋でしか生きられんお方やけん)

ジュリアとの感動の再会のこと。(私も、ジュリアは見たい、演奏を聴きたいと思う)(でも、私も祐君をベアハッグしたい、涙目になるまで)(抱き枕の祐君より本物がいい!)


それはともかく、祐君は、食べるのが丁寧。(唇も可愛い、なめたくなった)(女子二人のほうが、粗雑?よく噛んでいない)

それでも、祐君は、シメの雑炊も食べ終えた。(完食なのでホッとした)


食べ終え、食器も洗ってから(祐君は、すぐに洗うタイプ、それも丁寧だ)作業開始。


祐君

「今日は古今、注釈書も二冊あるから、お願いします」(たどたどしい・・・うふふ)

「春奈さんの注釈もプリントしておきました」


純子さん

「うん、わかっとります、師匠」(うん、その師匠!いい感じ、祐君は目が丸くなっている)

私も「師匠」に乗った。

「師匠の訳のほうが好き。やわらかで、キュンとなる」


作業は、基本夜の9時までの約束。

だから、今日も、夜の9時で終わった。(名残惜しい・・・でも40首終わった)


祐君は、キラキラお目目だ。

「また、明日」


純子さん

「間に合わなったら、夜なべ?」(危険な意図が?・・・負けられん)

「雑魚寝かな・・・」(祐君の目が泳いだ)


祐君は真っ赤な顔。(ほー・・・動揺しとる、純子さんも、笑って見ている)

「雑魚寝は、風邪引きやすいですよ」


純子さんは、強めな口調で突っ込む。

「経験あるの?」(その経験とは?)


祐君は、そのまま押された。(いじめたくなる、その顔)

「子供の頃、伊東の別荘で」(ほお?何となく予想がつく)

「姉貴と恵美ちゃんと」(この・・・たどたどしさ・・・いい感じ)


「それで、どげんしたと?」(あ・・・言い方、きつい・・・)


祐君

「姉貴に掛け毛布取られて・・・」(まあ、そんなことだろうと)


純子さんは、「はぁ・・・」と呆れ顔。

「で、それで風邪?」


祐君

「入院しました、熱が下がらなくて」(トラウマかな、きっと)


純子さん

「だから、もっと食べようね」

「これからお茶碗二杯はノルマ」


祐君は、可愛い顔で笑っている。


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