第27話美咲と祐のデート(3)


その後の祐さんと私は、駿河台をのぼり、聖橋を渡り、神田明神様に参拝。


そこで私は聞いてみた。

「ねえ、祐さん、ラブライブって知っています?」

(当然知っているはず!でもアイドルオタクって雰囲気は祐さんには無いと思ったけれど)


祐さんは、首を傾げるような感じ。

「えーっと・・・相当前かなあ・・・よく覚えていない」

「クラスの女の子たちが騒いでいた、静岡の沼津がロケ地とか言っていた」

「確かに実家とも近い」

「でも、アイドルとか興味がなくて」


私は、祐さんらしいな、と思い、私も興味が無いので、そのまま一緒に歩いて、鳥居の横の老舗甘味屋さんに。


祐さんは、恥ずかしそうな顔。

「いつもここに寄るのが定番なので」


実は私も一緒だった。(うれしい!)

「同じです、気が合いますね(これはドキドキした!)」


祐さんが甘酒を頼んだので、私も同じ。(磯辺焼・・・も考えたけれど、恵美のような丸々女にはなりたくなかった)


祐さん

「よく歩いて、疲れました?」


私は思い切り、首を横に振った。

「いえいえ、楽しくて(もっともっと話したいのが本音)」


そして、押してみた。

「白金高輪も今度ご案内します(お母さんに紹介しよう!もある)」


祐さんは興味深そうな顔。

「はい、その時にはよろしくお願いします」


さて、私と祐さんの初デートは、穏やかにほんわかと終わった。

「失敗した!」と思ったのは、祐さんにスタンプを教えるのを忘れたこと。

(誰か他の人に教えられるのは・・・気になるし)


あと、もう一つは、私とは、新お茶の水でお別れ。

祐さんは、再び駿河台の坂をおりて行ったこと。

(何か買い忘れたものがあるとか)


少しだけ気になった、でも、いろいろ考えて追いかけるのは遠慮した。

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