第130話 虫除け
『死にたいくらい憧れた花の都』
このフレーズを幾度となく聞いた南山之寿。会社に一定数存在する長渕剛ファン。二次会で鳴り響く、とんぼの熱唱。やりきれない二次会の幹事。逃れられないカラオケボックスの中で寝たふりをする南山之寿。
『TOMBO』
ハーモニカメーカー。長渕剛やゆずなど、ギターと合わせて使うアーティストが愛用している一品。真似したくなる南山之寿。一向に上達しない悲しい現実。オブジにもならず、押入れの奥で眠る楽器。尻切れとんぼな南山之寿。
『蜻蛉切』
本多忠勝が愛用したという天下三名槍。南山之寿が一騎打ちでも挑もうものなら、真っ二つ。『いざ尋常に勝負でござる!』と意気込んでも、真っ二つ。戦国の猛将と、令和の忍者かぶれ。その差は歴然。
本日の対決補助道具は虫除け。蚊取り線香の匂いに夏を感じる南山之寿。近所から香る匂い。南山之寿家は、非煙型を愛用。○○コナーズ的なぶら下げタイプ。とんぼから、無理やり繋げる虫除けの話題。
チョコミン党の南山之寿。食べる訳ではないが、ミントオイル(薄荷油)を所持。風呂に数滴垂らすと、湯上がりに清涼感上昇。薄荷油を利用した、天然の虫除けスプレー。配合を間違え、やたらヒリヒリする始末。スプレーしても蚊にさされる南山之寿。臭うのかもしれないお年頃。
とある日、アウトドアショップで見かけたアイテム。
『おにやんま君』
筋肉芸人の名前かと見間違えたが、とんぼの方のおにやんま。おにやんまの飾りを付けると、蚊などは捕食されると危険を感じ近寄らないという仕組み。とんぼの飾りを付けた南山之寿。人すら近寄らなくなるかもしれない。購入すること無く退店。まだ装備するには
何かが引っかかる南山之寿。記憶のタンスを捜索。押入れを開けて取り出すアルバム。学生の頃好きだった『アキズ』というブランドのTシャツ。もしかしたらと、よく見る。
――とんぼの絵柄であったことは、言うまでも無い。
南山之寿のLVが一気に上昇した。
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