第21話 円卓の騎士
「杏那ちゃんとミアちゃんも入ったから、より上位のダンジョンにしてもらった方が良い気がするわね。未探索のダンジョンでも良いかな。ダンジョン踏破報酬も大きいし」
栗原が、試算する様に呟き、
「にゃー。トラップの探知はお任せにゃあ」
ミアが胸を張る。
景気の良い話をしているけれど。
僕はただ、ついていくだけ。
この面子なら、追い出されはしないと思うけれど。
肩身は狭い。
「それにしても、キャプテン様々だな」
「ええ。兎中くんを独占できているのは大きいわね」
「スキルに魔法に使い放題ですからねー」
自分には効果ないけどねー。
--
授業なのに、帰還後にレベルが2アップ。
ミア以外の人は、結構派手にレベルアップしているらしい。
新スキル、PT経験値増加。
自分には効果がない。
それ、レベル差開くだけですやん。
まあ、PTの総合力が上がって、狩り場がランクアップすれば、それだけ貰える経験値は増えるのだけど。
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1位 (-) トリグラフ 298,133,234pt (+2,244,327pt)
2位 (-) まおーさま♪ 233,442,144pt (+983,122pt)
3位 (-) みーてるー! 188,992,277pt (+1,244,333pt)
4位 (-) きゃぷてん! 93,772,144pt (+344,327pt)
5位 (↑) 円卓の騎士 92,865,211pt (+32,237,966pt)
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順位が表示されている。
うちが『きゃぷてん!』らしい。
世界改変前は、「Four Leaf Clover」だった筈なんだけど。
順位も低ければ、増加率も低い……というか、円卓の騎士、増えすぎだろ。
次回で抜かされるな、これ。
「やっぱりきついな。他のPTは、主力が異人だからな。うちもミアちゃんが入ったし、なんとか食らいつきたいところだ」
龍二が呻く。
まあ龍二がそもそも異世界人の血を引いているしね。
なお、Aクラスのメンバー、かなり入れ替わっている。
元のメンバーは、Bクラスに移った人や、そもそも学校からいなくなった人、色々だ。
まあ、成績上位陣は残っているのだけど。
……異人化してたりするけど。
ちなみに、これって元の世界に戻せたりするのかな?
[コーヒーにミルクを云々]
リアなら戻せるんでしょ?
[マナを見てから言ってくださいね?]
足りないんだろうなあ……
「やっぱり悔しいし、今日の放課後は、羽修の家で廃狩りさせてくれ」
「ん、了解」
γ高いと良いなあ。
というか、γ高いダンジョンを記憶しておいて、そこに行くようにすれば安定するのでは?
[ダンジョン踏破するとマナを稼ぎやすいですし、踏破報酬も豪華ですよ?]
まあ、それはそうなんだけどね。
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放課後の廃狩りで経験値稼ぎ、授業のダンジョンを未探索に、かつ、どんどん高ランクに、素材を持ち帰ってポイント変換……1週間もすれば、少しは状況が変化していた。
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1位 円卓の騎士 2,493,229,876pt
2位 きゃぷてん! 2,123,224,511pt
3位 トリグラフ 322,235,743pt
4位 まおーさま♪ 288,115,166pt
5位 みーてるー! 233,999,346pt
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増加量的には円卓の騎士を超えているので、そろそろ射程圏内だ。
僕 キャプテン Lv.24
龍二 ガーディアン Lv.104
栗原 ヴァルキリー Lv.101
模合 賢者 Lv.108
ミア 聖女 Lv.38
杏那 ライトファイター Lv.1031
キャプテンのスキルは、
アイテムボックス Lv.3
鑑定 Lv.2
PT疲労軽減 Lv.2
PT能力強化 Lv.2
PT自然回復 Lv.2
PT経験値増加 Lv.1
援護射撃
ちなみに、ステータス補正は雀の涙。
PTプレイには役立っているんだと思うけれど。
結局自身は弱いという。
せめてリアが普通に攻撃できたらなあ。
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残マナ:2,299,123,244pt
搭乗可能:9名(↑ 3)
倉庫:レベル3(↑ 2)
座席:レベル3(↑ 2)
設備:レベル3(↑ 1)
燃費:レベル3(↑ 2)
速度:レベル3(↑ 2)
自己防衛:レベル∞
最大航行可能距離:
α:999
β:999
γ:999
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航海は快適になった。
普通に暮らせるレベルだ。
もっとも、移動は一瞬なので、あまり意味はないのだけれど。
僕にとっては、円卓の騎士は知らないメンバーなのだけど。
向こうにとっては、僕のことは旧知の仲らしい。
最近良い船を手に入れたらしく、それで一気にPT戦力が伸びたらしい。
幸い、リアの方が優秀だったようだ。
稼ぎの良い狩り場で狩れていると思う。
みんなの頑張りもあるか。
円卓の騎士は、13人PT。
その半分以下の人数で、匹敵する稼ぎなのだから、むしろかなり余裕があるのでは。
「兎中のスキル、本当に羨ましい。君がうちに入ってくれれば……いや、うちが君のPTに合流でも良い。そうすれば、俺たちはもっと強くなれるんだがな」
「あまりPTメンバーが多すぎても、訳が分からなくなるよ」
それに、リアにそんなに乗れないよ。
ダンジョンで19人もいたら邪魔だし。
「まあ、お互いマイペースにやれば良いんじゃないかな。急いで強くなる理由もないんだから」
生活に余裕ができたので、とりあえず目的は達している。
心の余裕もあるんだ。
……世界が改変された現実も、何とか受け入れられたしね。
改変前に比べて、色々な事がインフレした。
経験値も増えたし、マナも増えたし、アーティファクトを得る頻度も上がった。
僕自身、SSR級のチート武器を手に入れている。
適正レベルのダンジョンでは何もできないけれど、初級ダンジョンであれば無双できるくらいだ。
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