転生賢者ゼロ~MP0の大賢者、MPタンクのヒロイン達とバディを組み最強となりハーレムの王を目指して無双する~
勇者れべる1
MPタンク候補争奪戦
第1話その名はゼロ
俺の名は…もう忘れた。
長い間本名でなく、不名誉なあだ名のゼロで呼ばれていたからだ。
俺は異世界人でこの世界に異世界転生したのだが、
生まれながらにして全魔術を使え知識もあり魔力も最強なのに、MPが0だった為魔術が一切使えない。
このせいで魔法が全てのこの世界では幼少期は苦労してきた。
しかしテストは実技以外満点で全魔術の術式を組めるという事で、魔術の名門ルミナス学園に入学できた。
そこでも酷いイジメに合い付いたあだ名が”賢者ゼロ”。
カッコいいあだ名だと思うか?ただの皮肉ネームだよ。
MP0だからゼロ、腹の立つ名前だ。
クラスメイトからも教師からもゼロと呼ばれる始末。
俺の人生はこれからもどん底…そうなる筈だった。
あの転校生が来るまでは。
「転校して参りましたメア・クレインです」
その転校生の女は魔術の名家クレイン家の令嬢で、
貴族にして最高の魔力を代々引き継いでいる。
更に誰もが振り向く美貌の持ち主。
たなびく長い金髪にクラスの男子達は見惚れていた。
「じゃあ君の席は…」
「私、座りたい席がありますの」
「え?」
担任の教師が驚く。
その席とは俺の隣だったのだ。
「これからよろしくね、ゼロさん」
俺の隣には誰もいない、だからそれを拒むものはいない。
MP0の俺の隣に誰も座りたがらないからだ。
しかしこの女は違った。
率先して俺の隣に座り、にこやかに挨拶してきたのだ。
彼女の近くの女子がメアに俺がゼロである理由をこっそりと教える。
それを聞いた彼女は席を離すどころか俺に椅子ごと近付いて来た。
「みんな馬鹿ね、あなたの価値に誰も気付いてないんだもの」
「え?」
「私があなたのMPを肩代わりしてあげる」
彼女がとんでもない事を言った瞬間、クラスの男子・女子が俺に注目する。
皆『その手があったか!』という顔をしている。
無論俺もだ。
皆が俺に群がり俺のMPタンクに立候補する。
MPタンクとはバディ(相棒)になり、魔術で消費するMPの肩代わりをする事だ。
その為には相手に触れている必要がある。
手だろうが胸だろうがどこでもいい。
俺にその気が無くても強制的にバディになる事ができる。
ただその場合、至近距離で俺の手痛い反撃を受ける事になる。
しかも俺が容認しない限り魔術は発動しない。
バディになっても単にタンクとして接続しただけで、決定権は常に俺にあるのだ。
やっぱり今更友人恋人気取りで懐柔しに来るパターンだな。
ちなみに魔術の制御やら威力やらはタンクにする側(この場合俺)に依存する為、
タンク役はMPさえ多ければ相手は問わない。(ちなみにバディの数に制限はない)
しかし俺の答えは決まっていた。
「嫌だね」
こいつらは今まで散々俺に嫌がらせしてきた事を都合よく忘れている様だが、
俺は一時も忘れはしていない。
ざまぁみろ。
今更俺と組んでくれと頼んで来てももう遅い。
俺はおまえら以外と組ませて貰う。
「じゃあさっそく見せてやろうか、大賢者の力って奴を…!」
俺はメアの手を握り、反対の手を天高く掲げると、
最低威力の炎魔術であるバーンを唱えた。
すると手からは最大火力の爆炎が放たれ、校舎の天井に大穴が開いた。
教師も生徒も被害よりもその魔術の強さに驚愕していた。
この時から俺の大賢者への成り上がりが始まった。
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