自作品のネタバレ裏話(設定とか、元ネタとか、書くきっかけとか)

レイノール斉藤

『二本目の煙草が燃え尽きるまで』が書けるまで

 wataru氏の仕草

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054887085995



 小説という物をどう書けばいいか分からなかった時にこれを読んで、『煙草を吸っている男』『雨が降っている』『屋根付きのバス停』『主登場人物は二人』『アンドロイド』の情景が浮かんだ。

 とりあえず男と女型アンドロイド配置して、煙草吸って…後はもう思いつくままに書いた。アンドロイドが供給過多になっても捨てちゃ駄目な世界なんて今まで考えたことも無かった。


 正直アンドロイド・SFは殆ど齧ってない。電気羊ってポケモンか?状態。

『デトロイト』なるゲームをちらっと見てたこともあるが、アンドロイドに人間性を持たせるとロクな事にならないなあ、という感想しか沸かなかった。


 そして投稿してみると意外に好評だった。自分でもオチは気に入っている。


 元々一話完結で、退廃した世界に煙草一本分程度の僅かな希望を灯しつつ、でも結局何も変えられない男、みたいな流れだった。だからタイトルが『二本目の煙草が燃え尽きるまで』。変えようかとも思ったけど良いのが浮かばずそのまま。


続きがあるなら、そのまま付いて行って別れの挨拶をして、シーラが解体される様を眺めた後、また街に戻るって感じになるのかなーとか思ってた。オチは「禁煙するか」みたいな。


後日もっと救われる感じにできないかと思って2話目を書く事にした。一人の女性を救う為長年かけて世の中を変えようとした流れは、『サトラレ』の対策委員長がイメージ元と言えるかもしれない。


この時も殆ど書き直しも推敲も無しで一気に書いた。未だにどうやって思い付いたのか分からない。せいぜい銭形警部の名言を流用したぐらい。

ただもうその時人物の動きとか周りの背景とか書くのが面倒で、会話だけでもなんとか通じるように書けば良いだろ、みたいに考えた結果ああなった。


「1話と2話の間に何があったの?」と聞かれたことがあったが正直何も考えてない。そこは所謂『努力パート』であり、創作では真っ先に切るべき部分だと思っている。ドラマティックに書ける人が居るなら是非読ませてほしい。


この後シチュエーション縛れば書きやすくなるのかな?なんて考えたりもして何作か書いた。コレクション機能ありがたい。


今の書き方は、まずオチがあって、それに最短で行くための最低限の舞台、人物、会話を決めて、整合性を検証しつつ最後まで書き上げることができればアップロード。みたいなのが主流になっている。だから長編が書けない。

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