事後が事故
※1000文字以下です
※下ネタ注意です
※後輩がヒドイ
珍しく葛城より先に目が覚めた。そのせいで今ひとつ晴香の頭は稼働が鈍い。ぼんやりとしたまま葛城の寝顔を眺めつつ、寝ていても美形の圧があるってすごいなあと思っていたらば腰の辺りに違和感がある。ん? とシーツを持ち上げ視線を落とすと、葛城の下腹部が軽く反応している。
なんだっけ朝だとそうなるんだっけ? と普段であれば到底眺めてなんていられない光景であるのに、半分寝ぼけたままの頭では羞恥をあまり感じない。それどころか自分とは全く違う体の造りに興味がどんどんと沸いてくる。
晴香はシーツを全部剥ぎ取った。そうして改めて葛城の裸体を観察する。
本当に不思議だなあ、と妙に感心しているとふと目線が一点というか二カ所に止まる。葛城の、体の真ん中付近のソレの、両サイドにある丸いアレ。
うーん? と晴香は首を捻る。ポンと浮かんだ疑問が消えず、ならば実践するのみだとその丸い二つに手を伸ばし――突然掴まれた。
「……お前、なにしようとしてる……?」
どうやら寸前で起きたらしい葛城の声は低い。寝起きにしたって低すぎである。眉間の皺も深々としており、うわあ先輩寝起きでソッコー顔が極悪人と晴香は思った。
「おい」
「ええと……入れ替えたらどうなるのかなって」
「…………なにが?」
「ソレが」
晴香の視線を葛城は追う。辿り着くのは剥き出しにされた下腹部の、アレの両サイドにあるソレで。
「あ……っぶねえな! お前怖いわ! 殺す気か! この馬鹿!!」
剥ぎ取られたシーツを奪い返しそれで晴香を簀巻きにしてベッドに転がす。
「お前ほんとロクな事考えねえな!?」
「ちょっとした知的好奇心ですよ?」
「入れ替えるって発想が頭おかしいだろ! どうやって」
「ヒョイって」
「謎の浮力でついてんじゃねえよ!! 人体の構造を学べこの野生動物!」
寝起きで即疲労困憊の葛城を見上げつつ、シーツに包まっているおかげで再び訪れてきた睡魔に晴香はウトウトし始める。
「自由すぎんだろ……」
呆れ果てた葛城をよそに、晴香はそのまま眠りに落ちる。
数時間後、二度寝から醒めた晴香はベッドに正座させらてこってり二時間説教をくらった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます