第10話 とりあえず安心?



その後1週間しても東藤からのメッセージはなく、バイトでも顔を合わすことがなくなった。


これって完全に避けられてるよな…。

ついに罰があたったか。



東藤との試食会は楽しかったし、出かけることも特に苦ではなかった。




あー、“苦ではなかった”って言い方もあれだな。“楽しかった”の方が正しいか。



ただ、これが恋愛感情なのかは俺にはわからない。

ただ一緒にいて楽しいだけで、あいつに喜んでほしいだけだし。

ましてや、相手は高校生だ。

俺なんかが好きになったらダメな気がする。


はぁ、ここ最近のバイトはやる気が出ないんだよな。



「はぁ、まじ東藤のやつ何なんだよ。」


「呼びました~?」


「うわあぁあ!?…って、は?」


「なんて情けない声なんですか。久しぶりに会った後輩への反応がそれですか?」


「いや、だって連絡返ってきてないし、バイトにも来てないから。」


「来てないから?」


「いや、その…避けられてるのかな、と。」


「ふふっ、そうだったんですね。それは失礼しました。」



こっちは真剣なのに笑いやがった…

楽しんでいやがる。



「なんだよ。」


「心配してくれただって思ったら嬉しくて。」


「そりゃ、あのあとなんだから心配するだろ。」


「確かに!」



確かにって、なんでこいつはこんなあっけらかんとしてるんだ。

逆にいらいらしてきたんだけど。

俺の心配返せ!



「まぁまぁ、怒らないください。あの後私風邪ひいちゃって、しかも携帯お風呂にぽちゃってデータの引継できなかったんですよ…。今、バックアップ取れているか確認中で。」


「何だよ、風邪ひいててなおかつ携帯壊れてたのかよ。今は大丈夫なのか?」


「すみません。もう治りました!」


「そうか、ならよかった。」


「もう、そういうところがっ…!もうもう!」



1人でずっと足踏みしてるが何かあったのか??

まぁ、避けられては無さそうだからよかった、のかな。


「そうだ、バイト終わったら話したいことあるので、ちょっとだけいいですか?」


「あぁ、今じゃなくていいのか?」


「バイトと関係ないので、後で話します!」


「わかった。」



話したいことってなんだ…?

嫌い…は今の感じ無さそうだけど、気になってバイトに集中できねぇ!!!







-つづく-


読んで頂きありがとうございます(*´ω`*)

焦らします!!笑


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