第67話 番外編 中島薫の憂鬱8 水泳授業は『スク水』で
あと何日かで楽しい夏休みなんだけど・・・夏は・・・明日の体育の授業は水泳なんだよなぁ。
水泳、自慢じゃないけど25m泳ぐのが精一杯なので嫌いというか、大嫌いだ。
しかも『女子化』したので『あれ』を着なきゃいけないわけだ。そう、普通の男子生徒の憧れ?『スクール水着』つまり『スク水』だ・・・
スク水を着た女子はまぁ見る側、フェチ的観点としてはエロいし好きだ。
単色でボディラインが誤魔化せないからおっぱいが小さくてもスタイルが良かったり、大きくても残念な子もいるし・・・とまあ色々楽しみではある(何が)。
女子化と女子化固定なのは『遺伝』だから運命として受け入れられたけど、あれを着る側になることまで実は考えてなかったなぁ・・・
胸は小さいし低身長幼児体型だ。 でも、ランジェリーショップのお姉さんには『結構ナイス比率ね』とは言ってはもらえたんだけど、やっぱり自信がないし第一恥ずかしい!
とりあえず気を取り直して、明日着替えでまごつかないように素っ裸になりスク水を着てみる・・・あれ? これどうやって着るのかな・・・やっぱり上から足を入れて水着を引っ張り上げて・・・肩紐を通して・・・かな?
汗だくになりながらなんとか着られた・・・胸が締め付けられるしお尻というか股間に布が食い込む。
うぅ〜これがスク水か〜 やっぱり破壊力(何の?)半端ない!
これ、着るのも大変なのに水に濡れたのを脱ぐの、めちゃくちゃ大変だろうなぁ・・・あ、いいこと思いついた!
着るの大変だから、せめてその手間を省くのに朝、スク水を着てその上にブラウスとスカート履いて学校行けばいいんじゃない?
いや〜我ながら名案? ってか、普通の女子ってそうすると聞いたことがあるような、ないような・・・それって小学生だったかな?
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翌朝、顔洗って食事してから部屋でパジャマとパンツ脱いでスク水を着て、まだ慣れないブラウスのボタンをはめてスカートを履く・・・よ〜し完璧ぃ〜
「じゃ、行ってきま〜す」
「は〜い、かおるくん行ってらっしゃ〜い」とママ。パパはすでに仕事に行ってママだけだ。
「今日は体育水泳だっけ?『水着』はちゃんと着られる?」
「うん、準備万端だよ〜」
「へ〜本当? ならいいわね。 パパとママは営業会議で夕飯には間に合わないから作っておくから先にかおるくんだけ先に食べてて〜」
「うん」
うちは共働きだから今はこういったことが多いけど、中学生くらいまでママは夕飯には帰ってきてくれてたな〜と思いながら学校へ。
体育の授業は1時間目の8:40〜9:30で、トイレも行かなくて済む時間で良かったっていうか、それを見越して着てきたんだけどね。
ん〜でもちょっと水着で締め付けられる・・・
「中島くんは今日からスク水ね〜」
「あ、そうだな! 中島初スク水じゃん!」
「上手く着られるの〜?」
「うっさいな〜 ちゃんと練習したし〜 今日は水着着て来たんだぜ〜!」
「おお〜」何が『おお〜』だかよくわからないが男子たちがどよめく。
「中島の胸、中島の太もも、中島のふくらはぎぃ!」
「うわ! 男子のえっちぃ〜」
「あははは」
「中島くんやっと女の子っぽくなって〜」
「ううううぅ〜」
まだ女子化したことに慣れてなく、オレって言ったり股開いて座ったり、足組んだりするのを女子や他のTS娘たちから言われてるのを思い出し恥ずかしくなるが、勝野が急に女子化しはじめる。
「わぁ〜勝野くんってなに? 中島くんのスク水姿、想像したのぉ〜?」
「うわ、勝野のえっち〜!」
「う、うう〜今日はわたし男子の水着しか持ってきてないから体育休む!」
「勝野く〜ん『可逆性TS娘』はつらいねぇ〜 ま、わたしは『固定種』だからぁ〜 体育の先生に言ってスク水借りればいいじゃん〜」
「な、中島お前、オ・・・わたしの女子化時間が短いの知ってるのにぃ〜」
「ごめんごめん〜 でもわたしのスク水姿想像して女子らないでよ〜」
「う〜」
そんなやりとりがあり、しばらくして勝野の女子化も元に戻り「早く行かないと授業に遅れちゃうよ〜」と学級委員長の大山(彼もTS娘だ)が生徒を促す。
「じゃ行こうか〜」「はいよ」「はーい」それぞれ更衣室に向かう。
クラスは女子と男子とTS娘の比率はほぼ同じくらい。
更衣室も『男子』『女子』それに『OTMS(TS娘)』の三部屋に分かれている。
TS娘でも当日女子化してなかったり女子化が解けている者は男子の更衣室を使用する。
勝野は無事?男子、当然オレはTS娘の更衣室に入る。
更衣室では2〜3人はもたついているけど、多くの生徒は慣れたもんで、上手にスク水に着替えている。
観察していると、まずはスカートを履いたままパンツを脱いでスク水を履く。
次にスカートを脱いだらブラウスを着たままブラを外して、スク水の肩紐を通す。
そしてブラウスを脱いで、スク水の位置を直す・・・と。
ほ〜ん、これなら完璧にガードできるんだなぁ〜と感心して見てると「中島ぁ〜 まだ着替えないの〜」と言われたので「あ、今服脱ぐし〜」と制服を脱ぎ始める。
「ほほう、ちゃんと着れてるねぇ〜」
「うん、昨夜練習して今朝着たんだ〜 でも素っ裸で着たからみんなの着替えは参考になった」
「だから見てたのか〜」
「そうそう」
TS娘はおおむね美少女が多い。ご多分に漏れず女子化したオレも小さいけど75のCカップ赤目金髪の美少女だ。
「そうやってスク水着てると中島って『あの』アニメの主人公に似てるなぁ〜 赤目なのが違うけどな」
「あ〜タイムリープするやつね! そうかも〜 でも背丈も胸も小さいよな〜」
「あ〜人が一番気にしてることを〜!」
「あははは! そういえばさ、ちゃんと換えの下着は持ってきてるの?」
「え”? 下着・・・? そ、そういえば忘れてきちゃったかも・・・あわわわわ!」
「あいかわらずぼ〜っとしてるなぁ。じゃ、ノーブラノーパンで今日は一日過ごすのか〜」
「いやいやいやいや」
「大丈夫だよ。 そんな子がいるからちゃんと体育の先生に言えば下着、貸してくれるって。 最悪、保健室に行けばあるし」と委員長が助け舟を出してくれた・・・
着替えるのが面倒だったし、初めての人前での着替えが恥ずかしかったとは言え、油断しちゃったなぁ・・・
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