物語序盤で死ぬモブだけどエンディングまで生きて見せる。

第1話 転生

　俺は無類のゲーム好きだ。

　今までやってきたゲームの本数は数知れず。

　また、ジャンルも問わずにやってきたからどんなジャンルのゲームでもある程度解説が出来るレベルまでに至った。

　ほんの少し前に友人に『結局どのジャンルのゲームが一番好きなの？』と、聞かれたとき俺は無類のゲーム好きが悪い意味で奏してしまい返答に困ってしまった。

　でも、返さずにお茶を濁すのも、と思い俺は『ファンタジー系の結構ハードなギャルゲー』と答えた。

　でもまさかこの後あんなことになるなんて思ってもいなかったんだ。

　憶測はあるものの多分酒に酔った勢いでジョッキでイッキ飲みをして、急性アルコール中毒で死んだ、と思う。

　正しくいい大人が何やってんだって話なんだけども、一応弁明しておくと俺は遺伝子的に酒、アルコールにめちゃ強かったんだ。

　実際成人式の時にジョッキでイッキ飲みしたし。

　だから、大丈夫だと思ったんだけどよる年の瀬には勝てなかった。

　割りと深い後悔をしながらのんびりとしていたらかなり眩しい光を感じてとうとう迎えが来たかと思っていたらなんか異世界に転生した。

　それが数ヶ月前の話。

　最初の方は何言ってるか全く分からなかったからひたすら言葉を覚えて、目が開きだしたらとにかく情報を集めようとしてベビーベッドから降りては戻されてを繰り返していたらヤバい事を知ってしまった。

　俺、男爵家に長男として転生したっぽいけど生まれてすぐに廃嫡されたらしい。

　何でも俺の魔法の適正が

　・無属性S(最上位)

　・闇属性C(平均)

　だったそうで、廃嫡された。

　理由は無属性が不遇で、闇属性は感じが悪いからだとか。

　闇属性だから、感じが悪いとかイミフだが仕方ない。

　そしてここまで聞いて思い出した。

　俺はどうも『ファンタジー系のハードなギャルゲー』の世界に転生した。

　もう必要のない知識だと思っていたゲームの情報がこの世界でも活きることになってしまった。

　俺はどうもゲームと切っても切り離せない関係にあるみたいだ。