第20話
「おひるねこ! まずは本部のパブリックバスからTUを探すんだ! TUはまだいるんだ! この本部内のどこかに……!」
パブリックバスはアベンジャーズ・ザ・ウィメンズの南側に位置し、そこまでリーエは急いだ。
リーエはパブリックバスの大きなガラス扉を開けると、おひるねこに太い紐を嗅がせて室内を自由に歩かせた。
しばらく、おひるねこは湯気と花の香りの充満した広大な室内を歩き回ったっていたが。
「ニャー」
早速、おひるねこは脱衣所から太い紐と同じはずの臭いがする軍服を発見したようだ。
「よくやった! おひるねこ! ……むっ!」
だが、おひるねこが嗅ぎ回っている軍服は軽く10人分はあった……。
曇ったガラス製の仕切りから、一人の女性軍人がこちらを見つめていた。そこはシャワールームだった。
「BE!」
得体の知れない言葉で叫んだ女性軍人は、護身用のコンバットナイフを振りかざしこちらに駆け出した。
即座にシャワールームのガラス製の仕切りが幾つか開いた。
開いた仕切りの方々から9人の女性軍人たちが同時にコンバットナイフを持ち出しこちらへと走り出した。
「ニャ―――!」
「おひるねこ! 頼んだぞ! 確認のためにお前の首の動きを見る!! フフッ、貴様ら動きが遅いな!!」
リーエはおひるねこの首の動きを観察しながら、片っ端から襲いかかる女性軍人をソードエネルギーで全て薙ぎ払った。
何事かと他の女性軍人たちがガラス製の仕切りを一斉に開けるが、リーエはニッと笑ってやった。
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