夏と言えば、THE BOOMだ!

THE BOOMと言えば、『夏』だろうと思う私です。


多くの人は、THE BOOMと言えば「島唄」を思い出してくれるかなと思うからです。

いや、「風になりたい」を思い浮かべる人も多いのかもしれない。


どっちも『夏』を連想させるよね! と思う私なのです。なので、THE BOOMと言えば、【一般的に言えば】『夏』かな? と、思う私です。




私が『THE BOOMの夏の曲と言えば?』と言われたならば、ズバリ、「真夏の奇跡」です。

……あの閉塞感が大好きと言ったら、人間疑われますかね?(笑)。

「愛はキレイだけのものじゃない」

っていう感じがとても大好きです。うん、爽やかな夏じゃないね!(笑)


こういう曲ってある種、官能小説読むよりも官能的だなと思います。

小説や映画には年齢規制があるのに、曲にはR指定のない不思議です。


まぁ、官能的やらR指定やらはどこかに放置するとして。

そんな感じで私にとっての『愛』って結構、重いものです。人を狂わすものです。人を救うものでもありますが、支配するためのものでもあるっていう感じです。そんな曲なイメージですね。




THE BOOMのそういう感覚って私は大好きで。

「TIMBAL YELE」のゾッコン感も大好き。愛によって転がり転がり落ちていく。止められないほどで、すべてを捨てて、無になって、愛にあなたと夢中になっていたい……みたいな感覚もとても好きです。


「100万つぶの涙 」という曲もなかなか狂気でいいですよ。初めて聴いたときの、ちょっとゾッとした感覚は忘れられません。あのテンポで、ああいう調子であの歌詞を歌うのだから、なかなかロックだなと思っています。




私がTHE BOOMで初めて好きになった曲は「祝日が一日もない町」です。

戦争へのメッセージ色が強い一曲だと思っています。サビにいくまでの歌詞が最高です。

人間不信まっしぐら、常識の崩壊、正しいものなんてない。目の前にある光景だけがリアルだと叩きつけてくれる一種の暴力。

争いには癒しなんてものはない、でも、縋りたくなるものがある。何がなくなったとしても……という感じです。

残酷なまでに争いの醜さ、愚かさを叩きつけてくれ、『人というもの』の最も大事なものを浮かび上がらせる、その様がとても魅力的な歌詞だなと思うんです。




こんななので、正直言うと……。

私にとってTHE BOOMの季節感は……『特にない』が本音です(笑)。曲のそれぞれにある世界観がとっても大好きなバンドです。



次に好きになった曲は「きょうきのばらあど」です。

こちら『きょうき』とタイトルにあるだけのことはあって、なかなかの『狂』だと思います。

多分、『狂気』でもあり、『狂喜』でもあるんだろうなと思っています。


他、曲調としてはガラリと変わりますが、「サラバ」が大好きです。別れの歌であり、旅立ちの歌です。グサグサ刺さりまくっています。

同じ感じで「それでも気車は走る」も大好き。アンニュイな低空飛行をさせてくれます。低くてもいい、進んでいくんだという感覚がエモイです。



元気になりたいときは「SUPER STRONG GIRL」や「君はTVっ子」、「逆立ちすれば答えがわかる」がテンション上がります。

この時代の曲は、どこか他人と見ている世界が違う、見方を変えたら歪んでいる、どんな君でも大好きだというような、一途で純粋で、リアルは本当にリアルなのか、他人と自分は見ている世界は同じなのか、という思春期の想いのようなものが含んでいる印象です。

バカやってハジけたい、常識を吹っ飛ばして突き抜けろ感が楽しくって大好きなんです。元気出る。



余談ですが、カラオケでは「からたち野道」とか「中央線」とか「過食症の君と拒食症の僕」をよく歌った思い出です。

テンションの差(笑)。



THE BOOMの季節感は……『特にない』が本音、と言いましたが、『夏』な曲で他に好きな曲もあります。

「carnaval-カルナヴァル-」です。

サンバ調でノリがいいけれど、どこかむせ返すような蒸し暑さ、それと『あなたと私』な世界観。

爽やかなリズムな割に、どこか漂う束縛感。夏を、あなたを独り占めしたいんだという願望が凝縮されている気がします。

めちゃくちゃ凝縮された愛がこもったラブソングです。爽やかさとかわいさもある気がしますが、それはMIYAの歌い方な気がします。

まぁ、私が歪んでいるだけかもしれませんが。



最後に。

THE BOOMではなくソロの曲ですが、一曲紹介。

「雲の形が変わる前に」が好きです。


ボールが転がってきて、しばらく弾み、その慣性がなくなり転がっていく……そんな始まりのリズムから、一定の安定を告げるようなリズムが混ざるサビ。サビの終わり部分は雲の形が変わって溶けていくかのような広がりがあってからのメロディー。


もう天才ですよねと、感服です。


その後も息を吹きかけているかのような一定性の安定感を保つようなリズムがあり、ボールが弾んで止まっていくかのようなリズムも混ざり、雲の一部か消えていくかのように吸い込まれるように消えていく音と、ラストの詩。

本当、虜です。

何ていい曲なんだ……と、初めて聴いたときから、ず~っと感動しっぱなしな一曲なんです。


ひとりでも多くの人に知ってもらいたい名曲です。

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