天国か 不老不死か
今日は2択だ。
今すぐ天国へ行くか、不老不死になるか。
好きな方を選ばせてやろう。
まずは説明だ。
天国とはどういうところか?
分かりやすく言えば、すべてが平等な世界だ。
貧富の差がない。
身分も階級もない。
年功序列もない。
容姿の優劣もない。
権力者もいない。
リーダーもいない。
アイドルもいない。
誰一人として特別扱いしない。
特別扱いできない。
犯罪も差別もできない。
する必要がない。
完全な秩序が保たれた世界。
ちなみに、天国へ行くなら家族や仲間と一緒に行くこともできるぞ。
先に逝った人や先祖に会うこともできる。
そして、(ここ重要)
天国での生活に飽きたら、いつでも消えることができる。
次に、不老不死について。
不老と言っても、既に歳を取ってしまっている人にはメリットが少ないからな。
肉体のピークである18歳前後に若返った上で、老化が止まるようにしておく。
子供の場合は18歳前後まで成長した上で老化が止まる。
もちろん、「かわいい子供のままがいい」「渋い中年姿がいい」「威厳のある老年の方がいい」という希望も受け付けるぞ。
不死についても特典がある。
なにせ、いくら不死でも脳を吹き飛ばされてしまったら、何も考えられなくなって、それでは死んだも同然だからな。
手足を切断されてしまったら、永遠にそのまま生きなければならないのかという不安もあるだろう。
よって、再生能力を付けておく。
生まれつき身体の一部を欠損している場合も再生できるぞ。
(再生という表現はおかしいが気にしない)
しかも、がん細胞など身体に悪い部分は再生されない。
手厚いだろう?
説明は以上だ。
さあ選べ。
今すぐ天国へ行くか、不老不死になるか?
5分以内に選べ。
選べない者は自動的に天国送りだ。
赤ん坊の場合は親権を持つ者が選べ。
恨むなら勝手にお前を生んだ親を恨め。
選んだな?
よし。
まず天国を選んだ者は希望通り天国行きだ。
逝け。
そして不老不死を選んだ者は、
⇩
⇩
⇩
やはり逝け。
は?
約束が違う?
なに言ってんだ?
ここは人類を滅亡させるコーナーだぞ。
どういう過程を経ようが、最終的には必ず逝くんだよ。
むしろ、お前ら殺さなかったら、その方が約束破ったことになるんだよ。
もちろん、不老不死を選んだお前らは死んでも天国へは行けない。
地獄もなければ転生もない。
完全に消滅する。
それでも、本当に不老不死になっちまうよりはいいだろ?
不老不死で幸せなのは、せいぜい最初の数百年か数千年くらいだろう。
数万、数億、数兆、数京、数垓…
地球が滅びても、宇宙が滅びても、
ずっと生きていかなければならない。
気がおかしくなるわ。
いつか「もう消えたい」と願う時が来る。
だから今その願いを叶えてやる。
実はけっこう慈悲深いだろ?
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