第117話【追加一泊編】こっちは相変わらず箱消費


 湊視点


「あーん、んぐんぐ」


 周平に給餌してもらいアサリの酒蒸しを食べる。

 味?そりゃ美味しいよっ!周平の手作りで周平が食べさせてくれる、それで美味しくならないはずがないじゃないかっ!

 おっと演説風味なってしまった。興奮しすぎたみたいなのでちょっと反省。


「うーむ、やっぱ高い酒で蒸すと美味いな」

「お幾らのお酒ですか?」


 スマホで酒蒸しにした時のお酒を調べている周平に聞く。


「一本七万越えです。空き瓶の底に残ってたやつを使ったけど、美味くなるわな」

「おう、それはそれは高額な酒蒸しになったね」

「パスタの香り付けでもよかったかもな。まあ昼には空き瓶が量産されているだろうから作ってみるか」

「にんにくは抜いてね。チューするときに匂うのはちょっと嫌だから」


 私達は今はご休憩中、二箱目があと少しあるけど体力がもたなくなってきちゃって周平に食べ物を持ってきてもらうことに。

 私はまあ足腰がガクガクでさすがに誰かに会うのは恥ずかしかった。


 すぐに戻ってくると思っていたけど、周平は少し時間をかけて戻ってきた。その手には数品の料理を載せて。

 まだ飲んでいた秋夜姉さんに捕まってつまみを作らされたみたいで、私達の分も作ってきてくれた。


 秋夜姉さんの他に昨日の昼間に見たメスライオンことレオさんという人物もいたらしくリクエストも聞いてから作ったので遅れたとのこと。うん、初対面の人も考えて料理を作る周平はイケメンだ。

 あと宿泊が一泊伸びた。つまみの礼らしいけど、秋夜姉さんの琴線になにか引っかかったのだろう。もう一度リビングに向けて拝んだ。


 そしていつもはしないベッドの上でのお食事会をした。

 広いからこそできる事であると実感、周平のベッドでしたら確実に零れるところだ。

 二人の間にお皿を置いて食べるなんてちょっと出来ない。


「はい周平あ~ん」

「あ~ん、むぐ」


 周平の空けた口にエビを放り込む。さっき食べたけど短時間でよくこんなに美味しいのを作れるものだと感心しちゃう。


「む、熱が通り過ぎた。ちょうど秋夜姉さんに茶化されたときだったからフライパンから上げるタイミングを逃したんだよな」

「うん、十分に美味しいからね。ちょっと周平の料理は趣味を超え始めてないかな」

「十秒、いや五秒早く盛り付けていればイカも半生でもっと美味しかったんだよ」

「むくれないむくれない、ほらイカだよ~」


 料理にちょっとしたこだわりある周平さんの口にイカを投入、そして自分にはご不満のエビさんを舌の上に乗せて。


「んうっ!」


 油断していた周平の口を塞ぐ。

 間のお皿越しだから体勢はきついけど、逃げないように手で周平の首の後ろをガッチリ固定。

 無理矢理唇をこじ開けてエビを送り込んで、その代わりに噛み切られていたイカを少しいただく。


「うんっ、ちゅぱぁ」


 こちらの意図を読んでくれたみたいで彼はエビをある程度の大きさに噛んで小さくして舌で送り込んできてくれた。

 エビとイカが二人の口内にあったのは十秒も無い、あとはお互いの口内に残る味を舐めとる。こっちは数分かな。


「はぁ、どう美味しくなかったかな?」

「・・・美味かった」


 まあマズいとは言わせないけどね。料理を美味しくするのは場の雰囲気や食べ方もあるのですよ周平君。

 あれ周平?どうして蒸し鶏を切り分けて口に入れて私に近づくのかな?


「ワンモア」


 あ~、その食べ方気に入ったんだね。

 しょうがないな~付き合ってあげる♪


 うん、この食べ方は美味しいけどそのままもつれ込むにはちょっとベッドの上では合わなかった。

 なのでまさか立って求められるとは・・・。まだまだ奥が深いな~。


 頑張った後はまたベッドに二人倒れ・・・こもうとしてお皿をヘッドボードにどかしてから倒れこんだ。


「うんベッドは世の中に必要だ」

「まあ必要だな」


 二人共同じ意見になる。事後は横になりたいのです。


「握るな握るな」

「お、どこをかな?」

「さすがにもう連続は無理、せめて休憩は入れさせてください」


 ワンモアだと思っていたけど、まあ男性は減るからしょうがないか。

 握るのはやめて周平の身体を堪能しようか。


「湊・・・お前は休ませるつもりはないのか」

「ん~休んでて良いよ。私は元気にさせるだけだから」


 立ったままのはちょっと私的に不満だったのです。要修練が必要だ。

 太ももに指を這わせ、ちょっと飛ばして腹筋を撫で、胸に舌を這わせる。塩味がいい。


「や~め~ろ~、その気になるだろうが」

「その気になって欲しいのです」


 ポッチを噛み噛み、首筋にはキスマークをいっぱいつけておこう、夏休みの間は私のものだとマーキングしておきたい。


「あのな、箱の中が少々心もとない」

「それは一大事だ」


 箱は私達には超重要アイテムである。健全では無くなったけど最後の一線のためには必要な物。

 いや、まあその、日にち的には大丈夫な日ではあるんだけど、ちょっとはしてみたくはあるんだけど。

 前に万全にして周平にお願いしたら全裸でフローリングに正座させられて説教されたの。ちょっと怖かったけど愛されているなと再確認した時間でした。終わった後はちゃんと愛してくれたよ。照れ照れ。


「念のために二箱持ってきたんだが、まさか一泊伸びるとは思わなかったしな」

「うん、念のための二箱が一晩で消費する私達は凄いね」

「言うな言うな、若いからなの」


 よっと起き上がってベッドから降りる。


「まあ、差し入れで用意してくれるって言われたんだがさすがに朝すぐってわけにはいかないだろうし」

「早くて十時ぐらいじゃないかな」


 私の荷物はあったあった。

 開けて中を探る。うーんまだ薄暗いから見えにくいなー。


「まあそれまでは落ち着いてまったり・・・何してんの?」


 ゴソゴソ。

 お、こんな奥に入り込んでいたのか。


「じゃ、じゃっじゃーん箱です」


 取り出したるは箱、さすが出来る彼女です。褒めて褒めて。


「・・・」

「あれ?褒めてくれないの?」


 おかしいな~さすが湊っ!頑張ろうかっ!となだれ込んできてくれると思ったんだけど。


「ああ、うん、湊はそういう奴だったよな」


 うん?何を言っているのかな?私は常に周平ラブ(状態異常:狂喜)だよ。

 よし、これで安心して昼ぐらいまでは過ごせそうだ。

 再びベッドに乗り四つん這いで呆れているように見える周平に近寄っていく私、箱付き。


「で、周平は私のお相手はしてくれないのかな~?」


 周平の上に跨った。

 私が下で抱かれるのも好きだけど、女性上位の今の体勢も良い。こう捕食している感が出て興奮する。

 右手の指を丸めてニャンコポーズで誘ってみる。


「あ~、わかった相手してやる」

「やんっ」


 背中に腕を回されて私の胸と周平の胸が密着した。強引にされるのはドキドキだ。


「あと二箱目の残りで相手してやるから。まあ朝日を見てから寝ようか」

「あれ?えっとぉ、残りまだみっ、んんぅっ」


 強引に口を塞がれた。

 お尻の方に手が伸びていく、もう片方の腕で彼の身体に抑えつけられているから身動きが取れない。


「・・・・っ!!」


 最初の一回目はずっとキスされたままで、声を上げさせてもらえず快感だけをあたえられて死ぬかと思った。その後も周平の優勢のままで。


「もう無理です・・・」

「ん、じゃあ少し寝るか。俺も流石に限界」


 二人揃って朝チュンで眠ることになった。

 そっかぁ、周平が本気になると私は鳴かされるんだね。

 うん、それはそれで支配されて感じでよかった。でもたまにのほうがいいな、一週間連続の時より激しくて鳴かされたので限界です。


 先に横で眠った彼の口にキスをして瞼を落とす。


「愛してるよ周平」


 聞こえたかはわからない。でも返事してくれたような気がした。


ーーーーーーー

湊「こんなこともあろうかとっ!」

周平「二箱持ってきている俺が言える立場じゃないとは思うけど、普通は中身を数個じゃないの?」

湊「え、それぐらいで終わるの?私は無理だよ?」

周平「黙秘してぇ」


はい流れ星様の期待に応えて箱消費ですヽ(*´▽)ノ♪


前話の眞子のとまどいのいいねの伸びが凄いのですが・・・(;・ω・)え、主役の座交代?


湊「日照り極太ビーム!」ジュッ

(*`Д´)ノ/占==筆者


筆者は死亡中です、筆者は死亡中です、筆者は死亡中です

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